絶不調のブラジル新車マーケット。それでも日本車は好調な理由
2015/12/21, NewsPicks編集部
アナリストは見た!ブラジル訪問記【Vol.1】
絶不調のブラジル新車マーケット。それでも日本車は好調な理由
2015/12/21
スタグフレーションに苦しむブラジル。インフレ率は10%に近づいており、今年のマイナス成長は確実だ。今、ブラジル経済は、自動車、電機、飛行機などの産業はどんな状態にあるのか。アナリスト集団ロンジンの持丸強志アナリストと、和泉美治アナリストがブラジルを訪問し現地取材を実施。アナリスト目線から、ブラジルの経済、産業を斬る。
読者に伝えたい3つのポイント
・2010年から世界第4位の規模を維持してきたブラジルの自動車市場は、2015年は国内経済の悪化を受けて世界7位に後退することが確実視されている。
・金利上昇によるローン販売の低迷のほか、政府が進める緊縮財政政策による燃料価格上昇も新車販売低迷の大きな要因になっており、回復の兆しはみえてこない。
・厳しい環境下で、日本車の販売も伸び悩んでいるが、欧米車の深刻な販売不振に助けられるかたちで市場シェアは上昇。2016年のシェア20%にも現実味を帯びてきた。
新車販売は前年比、3割超の大幅減
ブラジルの自動車市場が大きく落ち込んでいる。
ブラジル国内における新車販売台数は、2010年にはドイツを抜いて、中国、米国、日本(軽自動車を含む)に次ぐ世界第4位の市場規模となった。その当時は、日本を抜いて第3位市場になる日も遠くないといわれていた。
newspicks.com
プレミアム会員限定の記事です
今すぐ無料トライアルで続きを読もう。
オリジナル記事 7,500本以上が読み放題
オリジナル動画 350本以上が見放題
The Wall Street Journal 日本版が読み放題
JobPicks すべての職業経験談が読み放題
コメント
注目のコメント
バイオエタノール車が圧倒的に多いので、街中の空気はキレイです。ただ、何となくバイオエタノール独特の香りが…。また、日本と同じような(日本以上に)小型車市場なので、全く違和感がありません。
最近は韓国車も存在感を強めている。日本車メーカーももっと本腰を入れて取り組んで欲しい。バイオメタノールとガソリンを混合した燃料で走る「フレックス車」が中心。現在は、欧米車が中心だが、世界販売台数は足元第7位に落ち込んでいるが、潜在力をかんがみれば、日本企業も注力すべき市場。
しかし、政策金利が14.25%というのは、通貨防衛策の意味も入っているとはいえ、高すぎ。まあ、元々ブラジルは通貨投機が起きやすい通貨なので、国民も分かっているだろうが。