赤字見込みの北海道新幹線 要因に特殊状況
乗りものニュース
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函館は江ノ島や天橋立、海の中道などと同じく、砂州とよばれる地形になっており市街地部分の線路は盲腸のように行き止まりになっています。札幌まで新幹線を通すつもりなら、新幹線の駅は市街地から離れたところにせざるを得ず、市街地である湯の川温泉の目と鼻の先にある函館空港との競争力の差はどうしても出てしまうでしょう。
新幹線の所要時間4時間といえば、東京=広島間に相当します。広島においては空港のほうが市街地から遠く、バスでおよそ1時間かかることもあり新幹線のシェアは5~6割を確保できています。
広島とはまるっきり逆の状況ですから、新幹線の予想シェア3割というのはそれなりにコンサバティブに見ていると考えてよいでしょう。札幌まで開通して初めて大きな意味を持つ新幹線なので、あまり目先の採算性にとらわれるべきではないとは思いますが、札幌までの開通の目処を立てないことには外部から厳しいことを言われても仕方ありません。陸路で本州とつながっていない北海道にとって、青函トンネルは重要な物流ルートの一つ。北海道庁の資料によれば、北海道~本州の輸送量の8.5%を鉄道貨物が占め、特に農産物のウェイトが高い。貨物を優先せざるを得ない状況が存在するため、新幹線の旅客だけを考えればよいという問題ではない。