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イノベーターズ・トーク

【マクゴニガル姉妹】なぜ現代人のメンタルは弱くなったのか?

2015/11/30
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたち。彼ら彼女らは今、何に着目し、何に挑もうとしているのか。新連載「イノベーターズ・トーク」では、毎週2人のイノベーターたちが、時代を切り取るテーマについて議論を交わす。

 

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第3回には、アメリカから来日した著名な研究者、マクゴニガル姉妹が登場。姉のケリーは著名な心理学者。妹のジェインはゲームデザイナー。一卵性双生児の姉妹は、職業は異なるが、「ストレス」「レジリエンス(打たれ強さ)」「心理学」を専門的に研究することで共通する。

姉のケリー博士は、近年まで「ストレスは健康に悪い」と講義してきた。だが今では、「それは間違いだった」と語る。妹のジェインも、ある程度のストレスは人間のメンタルを鍛えるうえで能力向上のために必要だと同意する。

本稿では、ストレス社会にさらされる現代人が「折れない心」を身につけるためのセオリーやノウハウについて対話する。

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一般的に、仕事で多大なストレスを感じたら、「仕事量を減らすべき」だと言われる。しかし、マクゴニガル姉妹はそれは違う、と指摘する。では、どうすべきか? 別のストレスを付加するといい、と言う。その中身とは。カギは、常にユーザーを魅了することを考えるゲームデザイナーのジェインが、握る。

第1回 仕事量を減らしてもストレスは減らない に続く。

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ジェインが開発したゲーム「スーパーベター」。自らにタスクを課し、それを実生活で実行し、それによる効果を測定する内容だが、ジェインはこれをザッポスの社員に試験的に使ってもらった。多くの人は「もっと早く長くランニングしたい」という目標を設定し参加。

その実験の結果とは? 同ゲームの全世界40万人ユーザーより、ザッポス社員のほうが圧倒的に成功した。その理由について、ジェインとケリーが分析する。キーワードは、自己成長の「見える化」だ。

第2回 自己成長の「見える化」が人を伸ばす に続く。

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心理学者の姉ケリーは、「社員に順位を付けて評価することはやめたほうがいい」と語る。それに対し、ジェインが興味深い実例を持ち出す。

そのほんの一部を紹介すると、米国通信大手ベライゾン・コミュニケーションズは、“ファンタジー・スポーツ”をまねして、自社の営業チームの業績を大幅改善したという。その手法について2人のトークが炸裂する。

第3回 米通信大手ベライゾンの営業成績が急伸した理由 に続く。

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スタンフォード大学で講義するケリーは、約10年前に、大学生たちのパーソナリティが今までの学生と違うことに気づいた。

「彼らは、本当にメンタルが弱かった」

その要因の一つに、優秀な子もそうでない子も平等に扱う教育の存在がある、とケリーは言う。ひいては、「みんなを勝者として扱う教育」は将来的に子どもに大きな害を及ぼすと結論付ける。

では、子どもが社会に出て成功するために必要なエッセンスとは? 

第4回「“みんなが勝者教育”は大間違いだ」に続く。

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SNSを使いすぎると、自分が“リア充”の人たちから取り残された気分になりうつ病になる可能性があるとは、よく言われる話だ。しかし、マクゴニガル姉妹は、“SNSの使いすぎ”は、かえってメンタルが鍛えられる、と言う。

なぜなのか。その秘密は、メンタルには親友や家族より、つながりの薄い知り合いのほうが重要なのだとジェインが漏らす。

第5回「SNSはメンタルにいい。その理由とは」に続く。

本日より、5日連続でお届けします。どうぞご期待ください。
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第1回:11月30日(月)公開
仕事量を減らしてもストレスは減らない

第2回:12月1日(火)公開
自己成長の「見える化」が人を伸ばす

第3回:12月2日(水)公開
米通信大手ベライゾンの営業成績が急伸した理由

第4回:12月3日(木)公開
“みんなが勝者教育”は大間違いだ

第5回:12月4日(金)公開
SNSはメンタルにいい。その理由とは

(デザイン:甲斐琢巳/映像制作:古田清悟、佐藤英和、久藤拓実)

 新刊情報

スタンフォードのストレスを力に変える教科書

ケリー・マクゴニガル著、神崎朗子訳、大和書房

私たちは、「ストレスは悪いもの」と思っている。しかし、その思い込みこそが有害だとしたら?

60万部のベストセラー『スタンフォードの自分を変える教室』の著者が、最新の科学的実験と実際のストーリーをもとに「困難を乗り越えて強くなる方法」を解き明かす。

スーパーベターになろう!

ジェイン・マクゴニガル著、武藤陽生・藤井清美訳、早川書房

著者が開発したゲーム「スーパーベター」は全米40万人以上が利用しており、このゲームに挑んだ多くの人が憂鬱や不安から解放され、自信や活力を取り戻している。

なぜゲームをすることで、私たちは肉体的、精神的苦境から脱出することができるのか。本書ではその理由とともに、人生をもっと豊かにするための強さと勇敢さを養う、ゲームを活用したメソッドを紹介する。