ASEAN経済共同体は年末発足で合意、EUとの比較はナンセンス
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記事を執筆した川端です。
ASEAN経済共同体は、当初の理想型とは少し違う形ですが、とりあえず、年末にはスタートします。ASEANのやり方とはそういうもので、無理をせず協力できるところからやっていく、という方式です。そのため、一応、目標はたてますが、それをフルに実現できなかったから失敗ではなく、目標に向けてどのぐらい積み重なったか、がより重要な視点となります。
EUとの比較はナンセンスと思い切って書きました。これは大学時代にEUとASEANを比較する論文を授業で読み、当時の教授がそもそも大きく違う地域の比較はどこまでいみがあるのか、と問題提起したことが原点にあります。
そもそも性質が違いますので、比較でどうの、というよりも、何がどうすすみ、進んでいないことはどうすればよいのか、地域が持つ論理からアプローチして考える必要があるでしょう。
記事本文で触れているように、次回(金曜日)は東アジア首脳会議についてとりあげます。今日の記事を合わせて読んで頂けると、ASEANの地域協力の独特の工夫の一端が理解して頂けると思います。
追記:ASEANについては、さしあたり、外務省ホームページに情報があります。日本からの視点が中心ですが、情報量は結構あります。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/asean/index.html人口シェアのチャートと併せて、各国GDPのシェアもあると、より「発展段階の違い」が分かると思う。一方、ASEAN全体の人口と、他の主要国の人口を比較すると、逆にASEANが巨大になる。成長しているこの人口が巨大なエリアというのが、究極的にいうと、この地域の特徴だしポイントだと思う。同じアジア内という点で、そこと以下に互恵関係になれるか、日本にとっても極めて重要。
なるほど、EUと比較するのではなく、「ASEANは新興国の中では最も協力が進んだ事例と言え、地域協力の進展は、国際経済史において注目していくべき現象」として捉えるべきなんですね。