ヤフー小澤隆生が語る「コンビニ、ビッグデータ、テレビ」

2015/11/13

コンビニの圧倒的な強み

──前回は、小澤さんがインドで発見した「三河屋モデル」の可能性について話してもらいました。そのカギを握るのが、コンビニの存在だと思いますが、物流、ECという店でのコンビニのポテンシャルをどうみていますか。
小澤 コンビニは最高です。全国に店舗網があって、そこに実際の商品があるんですから、本当にポテンシャルはものすごく高いですよ。住んでいる人のそばに物流拠点があるようなものです。
われわれは(出資先の)ASKUL(アスクル)などと、いろいろなかたちで仕事を一緒にしていますが、物流は、どこの会社も人件費の高騰と土地の高騰に苦しんでいます。法改正によって、トラックは運転手と停車中に待っている人の2人で作業を行っているケースも多いですからね。
──コンビニの強みは、顧客の購買行動に関する膨大なビッグデータを取得できる点にあるのでしょうか。
もちろんです。結局、データが多ければ多いほど、いいアウトプットが出せます。いいアウトプットというのは、オンライン、オフラインにかかわらず、いい店づくりができるということです。
今後、オンラインではどのサイトも、パーソナライズ化が進みOne to Oneが基本になります。すべての人に同じ商品を見せるというのは、すでに過去のものになりつつあります。
では、どうやってサイトを顧客にパーソナライズするかといえば、それは3つのデータから割り出すより、3万個のデータから割り出したほうがいいに決まっています。