TVの覇権を巡る、アマゾン、アップル、グーグルの三つ巴の戦い

2015/11/6

アマゾンらしくない

アマゾンが2015年10月29日をもって、自社のストリーミングメディアプレーヤーと競合するアップルとグーグルのデバイスの販売を停止した。これによって、エンターテインメント分野におけるIT大手の競争が一段と激化するだろう。
「アップルTV」とグーグルの「クロームキャスト」は、アマゾンのエレクトロ二クス・ストアでも人気の商品だ。だがどちらも、2014年にローンチしたアマゾンの「ファイアTV」と「ファイアTVスティック」と市場シェアを奪い合う存在と言える。
アマゾンがライバル企業の製品を締め出したのは、販売的な戦略ではない。実際には、顧客の需要に応えず不満が生じるリスクを自らとったのは、より大きな利益を追求しているからだ。単なる小売業からバーチャルなものもリアルなものも何でも扱う多角的なプロバイダーへの移行を狙うアマゾンにとって、ファイアTVスティックは極めて重要だ。