ゲーム産業の「柔らかい」エコシステム
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注目のコメント
ちょうど昨日いってきたMGF Seattleというカンファレンスでまさに欧米からみた各国のゲーム市場比較がされてました。
Market Size:米(★4)日(★4)中(★4)韓(★2)
Market Growth: 米(★1)日(★0)中(★2)韓(★1)
Appeal of Western Contents: 米(★4)日(★0)中(★2)韓(★1)
Market effort, cost&Complexity: 米(★2)日(★4)中(★2)韓(★3)
Dominance of local campanies: 米(★2)日(★4)中(★3)韓(★3)
ゲームだけでなく文化の受け入れ、人材の受け入れ、組織のつくりかた、すべてに適用できそうな図ですが、まあ、誰がどうみても「Openなアメリカで試し、成長期待度の高い中国で羽ばたく(まあ韓国はそのあと。日本は…ま、いいんじゃない、あそこはあそこで)」という方向性が明確です。
言語・文化の高すぎる参入障壁が我々を守ってくれている反面、高すぎてなかなか壁が越えられない…日本は中で頑張る人と外で頑張る人、明確に役割分担していくしかないよね、というのが最近思う結論です。
■追記
>モバイルゲームの海外市場はあまり大きくない(数次手元にないのだが、海外の主要企業の動向とかみててもそういう印象)のはなぜなのだろうか?
疑問お答えしますー。過去5年Web入れると日本だけで世界市場の5割近くみたいな状況でしたが(ガラケー時代からのゲーム文化、Payment、ガチャ課金システム)、もう今年で欧米/日本/中国は市場規模で並んでしまいました。日本は日本ゲームがシェア9割以上みたいな世界なので総取りしやすく、その他の市場は海外ゲームも競争相手になるのでプレイヤーが分散しやすい。欧米のトップタイトルも日本のトップタイトルも1本で全体の2割シェアくらいなので、ヒット業界特有の「Winner takes all」度合は同じですが、単に市場としての単一性の現れかと思われます。まだモバイル(スマホ)ゲームが出始めた頃、昔からゲーム好きだった人の間でよく聞かれるのは、「どれも似たようなゲームばかり」というニュアンスの言葉だった。それは、いわゆる大手ゲーム会社のように蓄積された知識や経験を持たない人々が一斉に作り始めたからだったのかな、と思います。
ゲームの変化は本当にめまぐるしい。GREEもネイティブシフトの遅れから苦労している。そして、今になってもスマホゲームの勝ちパターンは見えそうで見えない。難しい分野です。
それだけに、大手各社が本気でスマホゲームを作り始めたら、スマホゲーム専業にとっては脅威になるのでは。そういった意味で、やはり任天堂参入にどうしても注目してしまう。
そういえば以前、何かのアンケートで見ましたが、スマホゲームを作っているエンジニアの多くが、本当はコンソールゲーム開発したい、と回答していて、おもしろいなと思いました。据置機の在り方もこれからどんどん変わっていくんでしょう。
>過去30年の変化と重なり、まさに必然の流れではありますが、開発費・運営費の高騰とともに「もう昔のように儲からない」「マーケティング主導のキャラクターブランド・資本力勝負」ということが、頻繁に叫ばれる時代に入っています。良いまとめだ。残念なのは、日本のベンチャー企業が、日本では成功しても海外では成功できていない、と言う事実でしょうね。「2014年は、世界モバイルトップ20社の半分を日本企業が占める状態」でありながら、世界ではインパクトが小さい。スマホゲームの場合には、アプリのダウンロードだけで売れる。世界への参入障壁が著しく下がったのに、だ。
ウケるゲームの種類が違うのはわかるのだが、既存大手ゲーム会社は海外売上がそこそこあることを考えると、もう少し工夫の余地があると思う。僕らVCにも責任があるので、何とか良い成功パターンを生み出す努力を続けたい。