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「ドリームフォース2015」で幹部が講演

Uber幹部が宣言。10年後「都市部の人口爆発」を救う

2015/9/17

今後10〜15年で問題は深刻化する

「われわれは、都市の将来を構築する」──。

配車サービス「Uber(ウーバー)」のデイビッド・プルーフ(David Plouffe)政策戦略担当上級副社長はセールスフォース・ドットコム主催のクラウドコンピューティング・イベント「ドリームフォース2015」においてそう語った。

日本を含めた多くの先進国は自動車に依存している一方で、若者を中心に郊外より都心に住みたがる傾向が強く、車離れが起きている。

「私の世代にとって、自動車を買うのは大人になるための通過儀礼だった」と48歳のプルーフは語る。「だから近ごろの、ミレニアル世代とは一体感を持てない。彼ら彼女らは、別に自動車を買いたくないのだ」と続ける。

プルーフは、こうした都心回帰シフトにより、都市は重大な課題に直面する可能性が高いと言う。

「人口が急増した都市において、市民をサポートする必要がある。すべての都市は、ただでさえ渋滞の課題に直面している。さらに、今後10〜15年間にわたり、以前より人が国際都市に押し寄せることは必至で、問題はさらに深刻化する」

「ところが、大半の都市は、新しい道路網を建設するために必要な資金や意思がない」とプルーフは言う。

「この問題への対処法は一つしかない。人が購入する自動車の数を少なくすることだ」

プルーフはここで、新しい道路網や、公共交通をつくる見込みがない都市において、ウーバーは市民の移動を助ける力になると語る。

ウーバーなどの「オンデマンド」のサービスは、現在は中流以上の人々向けのサービスだと思われがちだが、相乗りなどのサービスに目を向けると、プルーフが言うように「公共交通の代替」という側面も、今後はあり得るかもしれない。

増大する人口と、公共事業の削減などコストカットの両方を満たそうとする都市にとっては、ウーバーやLyft(リフト)に、その答えの一部がある可能性はある。

だが、それを実現するには、大胆な規制緩和が求められることは言うまでもない。

Jordan Krogh travelled to San Francisco as a guest of Salesforce.