自動運転車のゴールドラッシュを夢見るアメリカ州政府
2015/08/18, NewsPicks編集部
100年に1度の大転換をチャンスに
自動運転車のゴールドラッシュを夢見るアメリカ州政府
自動運転技術と電気自動車の登場で大転換期にある自動車業界。自動運転車が普及する社会を創造するため、米政府は道路をどのように構築し直すのか。新たな法整備を急ぐ政治家と、自社に有利な扱いを求めるアウディやメルセデス・ベンツなどの自動車メーカーの思惑が交錯するアメリカ。ニューヨーク・タイムズの記者が、自動運転車に揺れるアメリカの今をリポートする。(NP特集「モータリゼーション2.0」はこちら)
開発支援にしのぎを削る
燃料の節約、安全な通勤、浮いた時間の有効利用など、ドライバーには自動運転車を歓迎する数多くの理由があるが、同じくらい熱心に自動運転車を待望している人たちがいる。それは政治家だ。カリフォルニア、テキサス、バージニア州の議員は、自動運転車産業とそれに伴う雇用と税収に大きな期待を寄せている。
州政府は研究センターに資金を提供し、自動運転車の試験のために、郊外に模型をつくり、そしておそらく最も重要なのは規制を緩和していることだろう。いずれも急成長する産業を誘致するためだ。
ガートナーは、自動車メーカーやそのほかの企業は向こう5年間、世界中で自動運転車の開発に200億ドルを投資すると予想している。
フロリダ州の運輸次官補、リチャード・バイターは、「まず企業の進出意欲をくじくようなことは何もしないことが重要だ。ヒポクラテスの誓いのようなものだ」と語る。フロリダ州はまだ揺籃(ようらん)期にあるこの産業に熱い期待を寄せる州のひとつだ。
試験用の道路を指定したバージニア州
たとえばバージニア州は、渋滞した幹線道路で自動車メーカーを引きつけようとしている。同州は6月、北部の主要道路の70マイル(約112キロ)の区間を自動運転車の試験に使用することに決めた。
newspicks.com
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コメント
注目のコメント
日本と比べても、如何にアメリカという国は、政府、官僚、民間が決して遠くない未来を夢見てそれを現実にしようとする圧倒的な力があるなと感心するが、この自動運転車も好例だ。
会社を経営してつくづく思うのは、10年後、15年後、自分の会社の商品やサービスがどのような社会でどのような価値を提供して貢献しているかという明確なビジョンを社員と共有することが極めて重要だということ。5年後、10年後に売上と利益をいくらにするという長期目標にはあまり意味がない。国家政策も同じではないか?10年、20年後の高齢化社会日本を、具体的にこんな風にしたいというビジョンこそが、今のアベノミクスに最も重要で、それが明確になれば第三の矢である成長戦略も自ずと描けるはずだと思うのだが。自動運転車って、究極的には所有する意味がなくなるのでは?道を走っている空いてる自動運転車に乗って、行きたいところまで行ければいい。
あと、無人運転が可能になれば、カーシェアリングがすごく便利になる。
いまは駐車場まで行く必要があるけど、自動運転なら自宅まで届けてもらえるし、必要なくなったら、どこからでも勝手に返してもらえる。
近くに駐車場がない場合でも、勝手に探して停めておいてもらえる。
ただ、無人運転までのハードルはかなり高そう
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