決算発表後の第一印象
会社予想が上方修正されたのは好印象だが、一連のリコール関係の完全解決はまだ見えない。株価に対しては「中立」の印象。
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独立系の大手部品メーカーで、主製品はエアバッグ、シートベルト等の安全部品。ホンダを始めとして、国内外の多くの自動車メーカーへ納入しており、世界有数の自動車安全部品メーカーの1つである。2014年夏以降、一連の大規模なリコール(同社製エアバッグの不具合に起因)が、米国市場を中心に大きな社会問題となっている。
Q1実績は、売上高は+20%増、営業利益が+35%増の大幅な増収増益となった。自動車メーカー各社の国内生産減により、国内事業は苦戦したものの、海外事業が大きく伸長してカバーした(特に北米とアジア)。また、親会社株主に帰属する四半期純利益も31億円の黒字に転換したが(前年同期は▲386億円の赤字)、今Q1でもリコール関連の追加費用を計上しており(特別損失に約▲54億円)、一連の問題が完全に沈静化するにはまだ時間を要しそうだ。
Q1実績を反映する形で、2016年3月期の会社予想は、上期、通期とも上方修正された。営業利益の会社予想は、上期が従来145億円→今回200億円、通期が同340億円→400億円へ増額。ただ、最終損益(親会社株主に帰属する当期純利益)の予想は据え置きとなっており、リコール関係の追加費用計上(特別損失)に備えている節が見える。(増減率はいずれも対前年同期比)
今後の注目点
Longineでは、リコール問題の原因究明を含めた事態進展を注視する。最近は一時期のような加熱した報道が見られないが、今回の原因究明が未だなされていないことを重視したい。その状況如何では、更なる追加費用の計上も視野に入れる必要があると考える。
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