トヨタ vs. VW。自動車業界の“真の王者”はどちらか?
2015/08/05, NewsPicks編集部
自動車業界の「世界No1. vs. 日本No.1」
トヨタ vs.VW。自動車業界の“真の王者”はどちらか?
2015/8/5
日本で頂点に立つ企業と世界トップの実績を誇るグローバルカンパニー。両社にはどれほどの差があるのか。日本と世界の距離はどの程度、遠く、近いのか。主要な業種・業界における世界のNo.1と日本のNo.1を比較する本連載。アナリスト集団、Longineのアナリストがデータと自らの見識をもとに分析、日本企業が将来、世界トップに立つ確率も予測する。第1回は、自動車業界。世界の販売台数が、2014年(通年)はトップだったトヨタ自動車、それに対抗するフォルクスワーゲングループ(VW)は2015年1〜6月(半期)で首位。熾烈な争いを繰り広げる両社を徹底比較する。
VWは過去最高益。アウディ、ポルシェ大幅増
VWの2014年度(2014年12月期)決算は、販売台数と売上高、営業利益が過去最高を記録した。
前半はユーロ高の影響を受けて若干苦戦したものの、後半は為替レートが適正化に向かった上、主に欧州と中国における販売台数伸長が寄与した。ブランド別の販売台数では、主力のフォルクスワーゲンは2%増にとどまったが、アウディは11%増、ポルシェは17%増と、高級車の大幅な成長が利益を押し上げた。
業績拡大を受けて、配当も大幅に増加。普通株は2013年の4ユーロから4.8ユーロへ2割増となる(1株当たり)。一方で、営業利益率は2013年の5.9%から6.3%へ改善したが、いまだ2011年の7.1%にはおよばない状況である。
トヨタは利益2兆円突破。ただ、北米以外は苦戦
トヨタも2014年度(2015年3月期)の決算は、増収増益で2期連続で最高益を更新した。今回は最高益の更新だけでなく、初の営業利益率10%超えを達成。日本企業で初めて最終利益が2兆円を超えた。1株配当200円への増加など、注目すべきトピックスは少なくない。
販売台数は、北米地域を除く各地域で苦戦を強いられ、とりわけ、消費税増税後の日本市場で不振が顕著だった。ただし、北米事業の利益拡大、円安効果、コストダウンなどが大きく寄与。主要な連結子会社であるダイハツ工業と日野自動車が減益だったが、それを十分にカバーした。
VWは12のブランドを有する大連合
VWとトヨタの対決構造は、すでにさまざまなかたちで取り上げられているが、最大の違いは、そのブランド数(会社数)だろう。
newspicks.com


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