あえて公立高校を選んだ男の「高校野球へのアンチテーゼ」
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高校時代に比べ、言葉がオトナシクなり、大人になったなぁという印象ですが、それでも、彼の熱意は伝わってきました。できる限りの言葉を絞りだしてくれました。人生には成功・失敗はつきものですけど、自分で考えて行動したことで、生きる力になっているのではないかなぁと思います。もちろん、結果で証明してほしいという想いもありますが……。
高校時代、腕よ折れよと甲子園で722球を投げた安楽智大(楽天)。
先を見据え、投げないことを選択し、ウォールストリートジャーナルにも注目された立田将太(日本ハム)。
両者の存在は本当に興味深い。
旧態然の象徴・安楽。あれだけ騒がれながらも、右肘の怪我が祟って昨年のドラフトでは楽天とヤクルトの2球団しか競合しなかった。一方、立田は、ダイバーシティを重視する日本ハムに評価され、ドラフト6位で入団した。
現在、安楽は1軍登板なし。2軍で試行錯誤を繰り返している。最速157キロを計測した球速は依然戻らず。投球フォームはリスクありすぎ。投球中に足が着地した時点で、両腕のヒジが両肩より上方にある典型的な“逆W字型”。右肘に過度な負担がかかってしまう。米国でトミージョン手術を受ける投手の中に、逆W字型が多いのは有名な話。私は早晩、安楽は右肘側副靱帯再建術は避けられないと思う。
◎安楽の投球フォームは下記URLでどうぞ。
http://www.nikkansports.com/baseball/news/1476655.html
立田は2軍で僅か7試合11回2/3の登板に止まっている。高卒1年目。この1年は実戦より、将来へ向けての基礎体力作りが主な目的なのだろう。
どちらの“道”が正解だったのか?
答えは数年後にならないと分からない。
数年後、立田が1軍で活躍できるか否かは分からない。しかし、今まで甲子園からプロ入りするには、安楽ルートしかなかったところ、甲子園で意識的に連投せずプロ入りした初の事例になった。日本ハムという希有な球団に救われるかたちになったとはいえ、立田の挑戦が「蟻の一穴」になるかどうか?今後見きわめたい。
(個人的には、プロ入りには様々なルートが用意されてしかるべきだと思っているので立田投手を応援したい。連投を余儀なくさせる甲子園の過密日程は一刻も早く解消しなければならないと思う。でも、みなさん、過密日程の炎天下の中、高校球児が全力疾走・全力投球をしている姿を見て、わくわくする人多いよね。プロならいざ知らず、アマチュアの彼ら、しかも10代の若者にそういうことをさせるのは残酷だとは思わないのだろうか?)