ノーベル賞候補・東大研究室からスピンアウト。“光”の量子コンピューター、商用化への道筋
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「国立大学の(教員の)給料は低すぎる」とも指摘。過去に米国の有名大学からオファーを受けた際に提示された給料は10倍だった」。こうした世界トップクラスの理系人材にはもっと手厚く報いてもらいたい
東大で光量子コンピューターの研究をしてきた古澤先生の研究室からスピンアウトした、光量子コンピューターのハード製造を目指すスタートアップが誕生。ということで、先週記者会見がありました。こちらの記事の編集を担当しました。
光量子のスタートアップ設立については、昨年から古澤先生がメディアで匂わせていたので、いつ発表されるのかと個人的に注目して待っていました。
ちまたで量子コンピューターという名前でメディアに出てくるものは、基本的に超伝導型が非常に多いのですが、ここ1年の間に他のタイプの量子コンピューターの話題を耳にすることが増えてきました。グーグルやIBMといった巨大IT企業がかなり進んでいるように見えますが、それでも誤り訂正を実装した完全な形での量子コンピューターに必要とされる100万量子ビットに到達するまでには、まだまだ長いレースがあり、他方式が追い抜いていく可能性も十分にある、という感覚はそれぞれ共通しているようです。
光量子コンピューターはほかの量子コンピューターとは全く違う設計で、量子コンピューターの絵面として非常に有名な、「冷凍機」(巨大な銀の筒)が不要です。室温で動くため、量子ビットを増やしていくうえでの技術的障壁が非常に低いです。
実用的な量子コンピューターの構築競争において、このハードとしての強さがどこまで有利に働くか、これからの展開が気になります。応援したいところではありますが、投資の回収期間は大分、長いですよね。
https://note.com/ipsj/n/nb08bcf269094