任天堂、「パルワールド」のポケットペアに特許権侵害訴訟提起
AI要約
- 1任天堂がゲーム「パルワールド」の特許侵害で開発会社ポケットペアに訴訟を提起
- 2「パルワールド」は発売から1ヶ月で2500万人以上のプレイヤーを獲得した人気ゲーム
- 3ポケットペアは訴状を受領しておらず、運営中断の予定はないと述べた
コメント
注目のコメント
私の方でもパルワールドに登場するキャラクターがポケモンの著作権を侵害しないか検討をしたことがありますが、侵害が成立する可能性が高いものとそうでないものがありました。このような訴訟では侵害を回避するために必要な措置が最も難しい知的財産権侵害を主張するのが常道で、おそらく最も強力な主張が可能な法的構成が特許権侵害なんだろうと思われます。特許権侵害の主張したからといって著作権侵害の主張をあきらめたという外野の判断は尚早かなと思いました。
なお、任天堂はゲームシステム内部に関する特許権を大量に保有していまして、有名なものだと『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』に登場する「ビタロック」の物理演算に関する特許があります。ビタロックで時間をとめたオブジェクトにプレイヤーが搭乗した後、プレイヤーとオブジェクトが一緒に飛んでいく挙動です、通常の物理演算だとプレイヤーが置いてきぼりになる点を改良したところに新規性が認められています。
大手ゲーム会社は、任天堂に限らずゲームに関する特許の取得を企業努力として継続し、また他社特許を侵害しないようそれなりの費用をかけて特許調査をしています。インディーズゲームメイカーは、知的財産権の侵害に関する調査に対し費用をかけることができないため、特許権侵害が知らぬ間に成立してしまうことが多々あります。リリースでましたね。
ユーザーからはデザイン面でパクリだなんだと騒がれましたが、訴えたのは特許ということでおそらくゲームシステムでしょうね。
著作権に関しては、デザインの類似性だけで訴えるのは難しいと過去にコメントしましたが、それゆえにゲームシステムの方向で訴訟する形にしたということでしょう。
開発側のコメントとして、既存ゲームを相当参考にしたというのは明言されてましたし、どうなるかはなんとも言えないですね。
ただ、特許侵害もゲームなどの場合はシステムの類似性をどう捉えるか次第なので、まだ結果はわからない気がします。
ポケモンと共同で複数個ということで、インディーズでここまで大きくヒットした例もなかったでしょうし、ここまでヒットしなければスルーされていたでしょうが、あれだけ話題になると任天堂としても看過はできないということだと察します。
パルワールドはソニーミュージックエンタテインメントとアニプレックスの3社で組んでライセンス展開の会社もやってたはずなので、パルワールドを介して、戦争になるんですかね。
ソニー側の対応も気になるところです。
今回の訴訟で、逆に言えばデザイン面の類似性については対応が難しいことも伺えるかと思います。
続報を注視しましょう。
補足:特許侵害の内容はわかりませんが、ゲームにおける特許は現代のゲームにおいて基礎的なものも多く、厳密には特許侵害せずに作るほうが難しいレベルのはずです。本来は大手のパブリッシャーと組んでいれば、侵害しているが訴えられないという構造になりますが、今回はインディーズゆえにこういったことになっているとも取れます。少し前には、ライセンス事業などのためにSMEおよびアニプレックスとパルワールド運営するポケットペアでJV設立し、任天堂は中国のあからさまなパクリゲームに損害賠償を求めた。
パルワールドのポケモンへの類似性は当初から指摘されていた。一方で、リリース前のバージョンからいくつかキャラが消えるなど、一定の対応はされていたように窺える。そして今回提起した訴訟は、特許権。リリースだけでは詳細は分からないが、そこが気になっている。
任天堂の知財関連では、コロプラへの提訴が昔あった。
SMEとアニプレックスが「パルワールド」新会社を運営元と共同設立 ライセンス事業を加速、中国イベントで早速MD協業(2024/7、オタク総研)
https://newspicks.com/news/10245023
ポケモン、悪質な“丸パクリ”中華ゲーム開発元に勝訴 約23億円の損害賠償を求める、被告は控訴(2024/9、オタク総研)
https://newspicks.com/news/10561883
任天堂、コロプラを提訴 「白猫プロジェクト」特許侵害で差し止め・賠償請求(2018/1、ITmedia)
https://newspicks.com/news/2740934