9月の米利下げ、市場の予想は50bpに傾く-小売売上高発表後も
AI要約
- 18月の米小売売上高が予想を上回り、米連邦公開市場委員会(FOMC)の50ベーシスポイント利下げの可能性が高まった
- 2市場は50bpの利下げを55%の確率で予想しており、今後1年では243bpの利下げが見込まれている
- 3Tロウ・プライスのチーフエコノミストは、FOMCの金利予測分布図で100bpの利下げが示されると予測
コメント
注目のコメント
そもそもリーマンショック以降の金融市場は普通の景気後退に慣れておらず、少し不調をきたすと極端な対応をしてくれる、という先入観が強いのではないかと思います。起きている現象だけ踏まえれば、淡々と▲25bpで良いはずであり、実際、FRBの情報発信はそれを示唆しています。私は▲50bpは市場の先走りに感じているのですが、ニックの掴んでいる情報はそうではないということなのでしょうか。
米国の実質金利が中立金利(景気をふかしも冷やしもしない金利)を大きく超えているのは確かでしょうが、インフレ率は目標よりまだ高く、労働市場も必ずしも弱いとばかりは言えません。直近の売上高も予想を超えて順調である由です。金融政策の効果は遅れて出るので手遅れになる前に下げるにしても、0.25%がせいぜいだろうとは思いますけれど・・・ インフレの兆候を甘く見て利上げが遅れて強烈なインフレと批判を招いただけに、今度は思い切って早めに0.5%、といった判断をすることも皆無じゃないでしょうけれど、さてどんなことになるのやら。投機的な思惑が働く市場の期待はバイアスがかかりがちですからね。 f(^^;
FRBは、何か市場参加者が知らない景気後退の証拠を、秘かに得ているのでしょうか。FedWatchに示される大幅利下げ予想は、不思議です。
以前にも書きましたが、FRBが、景気後退や経済・金融危機を伴わずに、予防的な利下げをした前例は、今世紀にはなく、1998年9月の0.25%利下げにまでさかのぼります。その後、10月、11月にも0.25%引き下げましたので、3回連続の利下げとなりました。
ところが、翌年1999年6月には0.25%の利上げに転じています。予防的な利下げは不必要だったということでしょうか。