VWが1万5000人削減検討も、工場閉鎖実施なら-ジェフリーズ
AI要約
- 1フォルクスワーゲンは年内に工場閉鎖を実施し、1万5000人以上の従業員削減が予測される
- 2アナリストによると、フォルクスワーゲンは監査役会の承認なしに生産施設の閉鎖が可能で、最大40億ユーロの引当金を計上する可能性がある
- 3労働組合は新たな協約合意の圧力を受けるが、ストライキは賃金に関してのみ行える
コメント
注目のコメント
VWの戦略破綻による生産調整として、今回は「1万5000人余りの削減」が報じられています。同時に「ドイツ国内工場の閉鎖検討」というニュースもあり、非常に重要な局面を迎えています。労働組合のストライキは賃金に限られ、工場閉鎖やレイオフに関しては契約に守られていない限り、ストライキは難しいという状況です。これは、経営側の立場から見れば合理的な意見ですが、これだけで十分でしょうか?
私は以前、ドイツ国内工場の閉鎖に関する下記の記事に対し、以下のようなコメントを残しましたが、今回も再度重要だと感じています。
「VWがドイツ国内工場の閉鎖検討、実施なら史上初-コスト削減で」
https://newspicks.com/news/10489057/?ref=user_10366305
「本社工場(マザー工場)は、自動車会社にとって重要な役割を果たしており、特に海外生産の拡大を進める企業にとっては、その役割がさらに大きいです。海外工場は安価な労働力を活用して生産コストを抑える一方、本社工場は部品供給や技術者の派遣、さらには海外工場の調整役を担っています。そのため、コストが高くても本社工場の役割は非常に重要です。もし本社工場が閉鎖されることになれば、VWのグローバルな生産体制に悪影響を及ぼす可能性があると考えています。」
今回の1万5000人規模のリストラは、ドイツ本国の工場機能を維持できないほどの大規模なものになる可能性があり、VWの将来のグローバル戦略に影響を与えるのではないかと懸念しています。VWは2015年にディーゼル車の燃費不正問題(ディーゼルゲート)が起こったことでEV化に舵を切った。2023年のVWグループでのEV販売は77万台とテスラ(181万台)、BYD(158万台)に次ぐ第3位につけているが、工場の閉鎖などにより逆風が吹いています。
前CEOのディース氏の退任も労働組合との対立が理由の一つでした。VWは労組代表が監査役会に参加していて発言力が非常に高い。後任のブルーメ氏も厳しい状況に追い込まれています。今のVWの販売状況、生産稼働を考えると致し方ない。
変化を恐れて、リース会長を追い出した結果がこれですね。
日本メーカーも明日は我が身として、考えて対策をとっているとわ思いますが、とにかく早く手を打ってもらいたい。