【総裁選】5つのポイントで読む「空前のカオス戦」の行方
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政治家の適性について、元政治家だか、あるいは評論家の誰かが「無能な善人か、もしくは有能な悪人で言えば、圧倒的に後者を選ぶべきだ」と語ったのを聞いたことがあります。
個人的にも全く同感で、「政治とカネ」の問題でいくらクリーンでも、何の国家観やロクな政策も持ち合わせていない人がトップになるくらいなら、少々のダーティーさには目をつぶってでも、日本の足元の課題や10年後、30年後のビジョンをしっかり見据えた人をトップとして選ぶべきではないでしょうか。
(もちろん、「有能な善人」がいればそれに越したことはない上、そもそも過剰に政治にクリーンさばかりを求める一部メディアの問題でもある気もしますが)
私は自民党の党員ではないので総裁選の投票権を持っていませんが、少なくとも表向きには「派閥のボスの言う通り」に投票しなくてもいい今回の選挙が、どういう視点でリーダーが選ばれる展開を見せるのかに注目したいです。多くの日本人は、自民党員として活動している知人友人がいる、という人はそんなにいないのではないでしょうか。
自民党員は、ピークの130万人からは減少したとはいえ、現在は109万人いるとされています。
自民党というのは、結局、組織面でも資金面でも、各議員の選挙区の建設会社とか郵便局とか商店街とかとの関係があって成り立っている政党です。
「党員」というのも、109万人の個人が1人1人考えて投票する、というより、会社とかで取りまとめている人がいる場合が多い、と考えた方がいいでしょう。
したがって、そういう各地の取りまとめ関係者を多く抱えている議員を多く味方につけている候補が有利です。
そういうことのできる議員が多い陣営はどこか、というのがポイントになります。
社員に「入党強制」変わらぬ自民党と企業の関係 一方、地方は透明度が高まっている事情
https://dot.asahi.com/articles/-/212336?page=1「空前のカオス」こそ、今の時代にもっとも望まれている状況です。
普段、ささっと部屋の片付けをしているだけでは見つからなかった大事なものが、引越しをするとき、偶然出てくることがあります。
政策も人材も同じ。
カオスから新しいものが発掘され、あるいは生まれる。カオスこそ、イノベーションの源であり、それが社会を前進させる元になると私は思います。逆にそれが長期間ないのが、社会の停滞や閉塞感、打破するのに多大なエネルギーを要する、つまらない既得権益の発生などにつながっていると考えたらいいでしょう。
こういうことが、ときどき起こることは社会にとってはいいことだ、と敢えて言いたいと思います。