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【解説】日本製鉄に暗雲。アメリカの「買収阻止」が意味すること

NewsPicks編集部
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注目のコメント

  • 北川 文子
    NewsPicks 編集部 記者

    バイデン政権が、同盟国の日本企業の買収に「待った」をかけました。

    トランプ政権は何をするか分からない。でも、バイデン政権なら合理的な判断をするはずだ──。

    この期待があったため、バイデン政権の買収阻止報道は金融市場だけでなく、国際的にも驚きをもって受け止められました。

    買収に反対していたUSWも、買収が成立する前提で、いかに有利な条件を引き出すかに注力していたふしがあります。

    本当に買収がとん挫したら、米国の鉄鋼業は競争力を失います。実際、USスチールは「工場閉鎖」を示唆し、雇用を守れなくなる可能性を訴えています。

    トランプ元大統領も、バイデン‐ハリス陣営も労働者のために「USスチールは米国の企業であるべき」と訴えています。けれども、今回の判断は雇用や競争力の喪失につながる可能性が高く、何のための買収阻止かよく見えない部分があります。

    結局は「選挙がすべて」と見えてしまうことは否めません。


  • 辛坊 正記
    badge
    (株)TOASU特別研究員(経済評論家・コンサルタント)

    日本製鉄には成算があるのだろうと思いはするものの、規制当局の審査等で買収が失敗した場合、日本製鉄はUSスチールに対して5億6500万ドル(約800億円)の違約金を払う契約になっていると報じられています。米国政府の妨害が審査等に当たるかどうかは分かりませんが、万が一にもこの理不尽なごり押しが通るとすれば、結局は審査等が通らないという条項に適合することになりかねないような気がします。
    https://biz-journal.jp/company/post_378873.html
     基軸通貨の立場を握り自由主義諸国の旗頭だった米国は歴史の彼方に消え去ろうとしているのかも・・・ 米国内政治最優先の風潮が広がると、日米同盟、即ち米国民の同意が前提の米国の日本防衛義務も発動が怪しくなりかねません。日本の立ち位置を真剣に考えて国力を増さないと、米国の支えに頼る日本の守りさえ危うくなりそうで心配です (・・;ウーン


  • 田中 慎一
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    (株)インテグリティ 財務戦略アドバイザー/EFFAS公認ESGアナリスト/代表取締役

    今さら競争力を失ったアメリカの鉄鋼業界にいったいどんな安全保障上の脅威があるというのか。それも相手が仲良し同盟国の日本だというのに。

    と言っても、それは単なる口実で、この業界で働く人たちの労働組合が民主・共和双方にとって魅力的な票田であり、11月の大統領選と議員選挙での勝利に必要だからというだけのこと。完全に政治アジェンダにされてしまいました。

    もっとも、翻って日本製鉄サイドに立って考えてみると、本当に大枚をはたいてまで買う必要ある??と個人的には思うところもあり、よかったのかもしれませんよ。


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