【新発見】脳の仕組みを知れば「多様性」を強みにできる
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「多様性」というと、日本では性別の多様性にフォーカスされがちですが、私が考える多様性は「個人」です。
今回、「多様性」をテーマに、約20年間の経営コンサルタントとしての経験、京都大学で研究している脳科学の視点、転職・兼業・海外赴任、更に、知られざる(?)エグゼクティブ・コーチングの内容…とこれまでの私の知識と経験を総動員して書き上げました。
偉そうに「多様性」と言っていますが、数年前までの私は、同質性の高いメンバーで働くことが心地よい人間でした。その私がどう多様性を理解し、それを活かせるチームを創ることを学んでいったのか…本稿を通して、少しでも多様性の可能性を感じていただけたら嬉しいです!多様性は、個と集団で分けて考えるべきでしょう
個のレベルでは、記事にもある通り、「自分と異なる属性の人に対して半ば本能的に否定的な反応をしてしまう傾向がある」。
白人に、黒人と白人の写真を見せると、黒人に恐怖心を感じるという実験。補足すると、黒人に知り合いがいると、恐怖心は抑えられるそう。つまり、異なる属性の集団を、多様性として受け入れるには、個と向き合うことが大切。
集団レベルでは、組織カルチャーという言葉に現れるように、組織は多様であるという点。その時代の環境に適したカルチャーを持つ組織が、選択されて生き残るという適者生存。組織には、そのカルチャー=価値観に共鳴する個が集うわけで、一定の価値観に偏ることが大事。その中での個の多様性がカギになる。
つまり、集団のレベルで、組織は多様である方が、社会として良い組織を残しやすい。そして、個のレベルで、自分の価値観に適した組織に属して、その中で多様性を発揮すると、組織の力は強くなる。脳科学の観点からみた多様性について、ビジネスの現場に長年携わられてきたプロピッカーの大塚泰子さんにご寄稿いただきました。究極の多様性を求めて、現在はご自身で脳と多様性の関係を研究されています。
・当たり前は人それぞれ
・個性は90カ所もの脳領域で表される
・脳は自然と偏見的反応を制御する
・ジェンダー・LGBTに寛容な人は合理的
・異質な新参者がチームを成功に導く
どれも「なんとなく」ではなく実際の研究結果であり、改めて多様性の必要性を感じます。
来週、再来週と続く本連載では、マネジメント層にもいちメンバーにも役立つ内容をお伝えしていただきますので、ぜひご覧ください。