2024/9/5

【一枚上手】クリエイターに学ぶ「AIに食われない」技術

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NewsPicksでは平日の毎日、世界のトレンドの背景を追う連載シリーズを開始しています。木曜日は「今週のテック」です。
INDEX
  • 💼 AIで仕事がなくなる?
  • 💃 AIと人間でダンスの振り付け
  • 🎨 AIの構図を元に油絵制作
  • 🏗 進まない法整備
  • 🕊 電子仕掛けの鳥のさえずり
  • 🤖 データをコントロール

💼 AIで仕事がなくなる?

人気俳優で、映画スターで、UNHCR(国連高等難民弁務官事務所)の親善大使でもあるケイト・ブランシェットが欧州議会の演壇に立ち、聴衆に堂々と語りかける。
「未来は今です」。ここまではごく普通のスピーチだが、ブランシェットは続いて爆弾発言を投下する。
セックスロボットは
どこにいるのよ?
映像はブランシェットが実際に2023年に欧州議会で行ったスピーチのものだが、それ以外はフェイクだ。
音声は、オーストラリアの芸術家シャンテ・ドビーが、テキストを声に変換するプラットフォーム「PlayHT」で生成した。
2024年のビデオ作品『Future Sex/Love Sounds』でドビーは有名人の声を使い、セックスロボットがもたらすフェミニストユートピアを描いている。
膨大なデータを学習し、学術論文、フェイクニュース、「リベンジポルノ」、音楽、画像からソフトウェアのプログラムまであらゆるものを生成する大規模言語モデル(LLM)。
画像に特化した「ミッドジャーニー」やオープンAIの「GPT-4」など、世界を変える生成AIの潜在能力については大いに取り沙汰されてきた。
科学研究を加速化し、退屈な事務仕事をなくしてくれると支持派が讃える一方で、会計士から弁護士、教師、グラフィックデザイナー、俳優に音楽家と実に幅広い職種の人々が生成AIの普及で失業の危機に直面している。
(写真:mathisworks / Gettyimages)