【3分理解】世界経済を動かす「ジャクソンホール会議」の謎
NewsPicks編集部
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米国には「中央銀行」は存在しないですから、会議に参加するのは、12ある連邦準備銀行と連邦準備制度理事会(FRB)の関係者ですね。
もちろん、この組み合わせが他国でいう中央銀行と同じ役割をするのですが、中央銀行の権能を複数の機関に分散させている、という米国特有の制度です。
そして、連邦政府からの独立性という点でも、米国は世界でも際立っています。
中央銀行は政府から独立しているべきであるとは世界中でいわれますが、国によって程度に違いがあり、実質的には独立性の無い中央銀行もあります。
独立性、という意味でも、この会議が、ワシントンでもニューヨークでもなく、西部のワイオミング州で開催されることには意味があるでしょう。
本来、分権的な通貨供給制度を持つ米国ですが、米国債の発行高が23兆ドルという誰にも手のつけようがない巨額になってしまった現在、米国の公定歩合が0.5%動くだけで世界中の経済が激動するようになってしまいました。
公定歩合の設定次第で、餓死者が急増する国もあれば、通貨が暴落する国もあり、外国から投資マネーが殺到する国もあります。
できるなら、会議の決定が、アジアやアフリカの脆弱な通貨と産業しか持たない国にどう作用するか、考慮してほしいところですが、考慮されるのは専ら米国の物価や住宅価格、雇用などでしょう。アメリカの金融政策を語る上で欠かせない、FRBの存在。今年の会議が開催され、9月以降のアメリカ経済に関して重要なメッセージが発信されました。
世界経済において重要な位置付けにいるアメリカの中央銀行、今後も注視していく必要がありそうです。