【警鐘】あなたの「正しい」判断が、不正を引き起こす
NewsPicks編集部
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組織不正を専門とする経営学者の立命館大学・中原先生にインタビューしました。きっかけは、書店で本書の『組織不正はいつも正しい』というタイトルを見かけ、ドキッとしつつも興味を引かれたことです。
いわく、組織不正の多くは「正しさ」のもと「無意識」に行われている。詳しくは本文に譲りますが、三菱自動車や東芝など、実際の不正事例がなぜ起こったのかについて解説されています。
他者の不正を糾弾するのは簡単ですが、実際に自分がその場にいたらどんな判断をしただろうか、「仕方がない」と従ったかも、あるいはそもそも不正と気づけない可能性もあるな....などと考えてざるをえない時間でした。「正式なルールと非公式のルール」というのは、昔の言葉でいうと建前と本音というやつですよね。顧客第一と言いながら、売上のために巧妙に売り込むみたいな。
これが一致すればいいのでしょうが、基本的に人間社会では難しいとすると、前者ですべて判断するか(官僚的と言われますが)、逆にNetflixのように「No rules」でいくか(好き嫌いと言われます)。完全に振り切るのは無理としても、ある程度のスタンスを決める必要はあると思います。「ルールを決めて運用は現場に」というのは、上の責任逃れです。「不正」とまでいかなくとも、部分最適を追求しすぎた結果、全体として不適切な状態に陥るというのは、大きな組織ではよくあることです。
ゆえに、組織においては、適応しすぎない人が重宝されるケースもあります。