日銀の年内利上げは困難、160円超の円安なければ-米アライアンス
AI要約
- 1アライアンス・バーンスタインの橋本氏は、円安が続く限り日本銀行の追加利上げは難しいと語った
- 2日銀は7月に利上げを実施したが、その後円高と株安に繋がったため、利上げ圧力は弱まると予測される
- 3今後も円安トレンドは続くが、利下げに転じる米国の影響で、円キャリーポジションは以前のようには膨らまない見込み
コメント
注目のコメント
経済や物価の情勢が、展望レポートの見通しどおり「オントラック」で進めば、年内の0.25%ポイント利上げの可能性は残されています。
日銀が逆ざやになる危険性は橋本氏がご指摘のとおりですが、日銀としては7~8年前からこれを想定して、債券取引等損失引当金を積み立ててきています。日本の実質的な政策金利(=金利―インフレ率)は大幅なマイナス圏にとどまっており、インフレ高進の下でまだ異例の金融緩和が続いている状態です。基本的に7月末の利上げは円安対策の側面があったと思われますが、植田総裁も説明していた通り、物価が上昇基調を保つ限り、この緩和度合いの調節(即ち漸進的な利上げ)は必要と考えられます。そもそも市場に追加利上げが困難と見透かされた場合、その160円再来の可能性も全く否定できません。7月末の利上げは市場との対話といった点で大きな反省点を残しましたが、利上げ有無が為替だけで決まるとは考えにくい状況です。