2024/8/13
【現実】「安さが売り」のラーメン店が立ち行かない理由
「令和のラーメンブーム」で大手チェーンが好業績を連発。株価はうなぎ上りだ。
その一方で、全国に無数に存在する個人店は厳しい競争に直面している。
東京商工リサーチが今年4月に発表した調査では、2023年度のラーメン店の倒産は63件と、調査開始以来の過去最多を記録した。前年度からは実に2.7倍も増えた。
2022年以降、円安やウクライナ戦争などの影響で原材料価格や光熱費が上昇。さらに人手不足による人件費高騰が追い打ちをかけた。
外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんは、「個人店の中でも明暗がくっきりと分かれている」と指摘する。
一体何が、個人ラーメン店の運命を分けているのか。堀部氏の解説と、個人店の“勝ち組”の話を基に、現状を詳しく見ていこう。
INDEX
- 個人店、いくら稼げるの?
- 「バイト代」がばかにならない
- 安さ勝負は、身を削る
- 個人店「勝ち組」の実態
- 独自の味で「一蘭」に勝つ
- ラーメン1杯「4000円」の衝撃
- インバウンド殺到、会員制も開始
個人店、いくら稼げるの?
そもそも個人ラーメン店は、価格帯で大きく2つに分かれる。