[パリ 9日 ロイター] - パリ五輪は9日、レスリング男女各階級の試合を行い、男子フリースタイル57キロ級の樋口黎と、女子57キロ級の桜井つぐみが金メダルを獲得した。
決勝でスペンサーリチャード・リー(米国)と対戦した樋口は場外に出て2点のリードを許して折り返したが、第2ピリオドで同点に追いつくと、残り数秒でさらに2点を追加して4─2の逆転勝利を収めた。
東京五輪には体重超過による計量失格で出場できなかった樋口だが、その無念を3年後の大舞台で晴らし、2016年リオデジャネイロ五輪の銀以来となるメダル獲得となった。
悲願を達成した樋口は「金メダルを取るまで簡単な道のりではなかったし、たくさん負けて、計量で失格もして、たくさんの挫折と絶望を味わってきたが、自分が絶対に金メダルを取れると思って信じてやってきた。たくさんの人がいたおかげで取れた金メダル。自分一人で取れたとは思っていない」と語った。
初出場で世界選手権3連覇の桜井はアナスタシア・ニキタ(モルドバ)と顔を合わせ、第1ピリオドを4点リードで折り返すと、後半にも2点を奪って頂点に立った。
桜井は「ここで優勝するために練習してきた。いろいろな人に支えてもらって、優勝できて本当に良かった」とコメント。そして父親や監督に感謝の言葉を述べ、「この五輪のためにたくさんの時間を犠牲にして、厳しい練習をして、厳しいことも言ってくれた。やってきて良かったなと思った」と振り返った。
日本はレスリングで合計金5つ、銅2つを獲得している。