異例の歴訪中止、総裁選も意識 出発1時間40分前、岸田首相決断
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首相が国内に残るという判断も理解できますが、大地震において彼1人ができることより、外交政策として初の首脳会談を遂げることの方が影響力は大きいでしょう。
各国も首相クラスを手配し準備していたでしょうし、まだ起こっていない自然災害でキャンセルされるのは、自国を蔑ろにされたと思っても自然です。首脳会談の目的が中ロへの牽制というなら尚更です。日本の地震対策は、地震予知が出来ることを前提に巨額の予算を地震学者さんたちの研究に注ぎ込むところから始まりましたが、流石に予知は難しいことが知れ渡り、研究予算を死守するために次に始まったのが、地震発生の長期的な確率評価と強震動の評価とを組み合わせた「確率論的地震動予測地図」なるものであると聞き及びます。しかしそれとても、これまでの我が国の大規模地震がほぼすべて確率が極めて低いとされるところで起きていて、起きたらそこが赤く塗りつぶされる後追いを繰り返しています。ことほど左様に予知が難しい中で、大事な外交日程を本当に変えるべきものなのか・・・
南海トラフ地震防災対策推進会議は南海とラル地震のリスクが依然として高いと確認し、早期警戒と住民への啓発が重要との結論を出されたようですが、地震が直ぐ来るとも来ないとも言っていないわけで、これまで言い続けてきたことを再確認したに過ぎないように感じます。いつか巨大地震が起きるのは確かでしょうが、備えは耐震性の強化や避難路の確保など日常的に積み上げて行くべきもので、はっきりしない情報を元に大事な外交日程を変え社会経済活動を一定期間止めることにどれほど意味があるものか。多少の疑問を感じないでもありません。
新型コロナ禍に際し、日本を含むアジアの国々は、陽性者数も死者数も欧米諸国と比べて圧倒的に少なかったのが実体です。欧米の状況をパンデミックというなら日本にパンデミックは無かったと言って良いほどの桁違い。そうであるにも拘わらず、欧米諸国がワクチン接種をしっかりやって社会経済活動を普通に戻す方向に動き始めた2021年になってもワクチン接種が間に合わない、医療体制が崩壊すると言って社会経済活動を完全に止め続け、オミクロン株が拡がって欧米諸国が感染しても症状が出なければ気にしない普通の病気と見做し始めた2022年になってさえ、感染症の専門家と称する人達が第7波が来た、第8波が来る、と大騒ぎして水際対策等を含め社会経済活動を止め続けました。その結果、欧米諸国が2021年中にコロナ禍前の経済規模を取り戻し、2022年に大きく積み上げたにも拘わらず、我が国だけは2022年になってもまだコロナ禍前の経済規模を取り戻せない事態に陥りました。
一事が万事、専門家の意見は重要ですが、それに振り回され過ぎないことも重要じゃないのかな (・・?神奈川県を震源とする震度5弱の地震は、首相のドタキャン批判を和らげたと思います。その意味では、首相はついているとも言えます。コロナの入国制限、派閥の解消、政治資金規正法の5万円基準など首相はこれまで独断で局面を開いてきました。今回の判断もその流れを受けたものでしょう。しかし、総裁選で有利な立場にあったら首相は歴訪に出かけたと思います。それだけ今回の訪問には大きな意味があったと思います。首相の判断が世論というより党内情勢に影響されたことはやはり残念です。