2024/8/11

【直言】「やりたいことがわからない」子どもを、AIが救う

NewsPicks編集部
子どもの学びにAIを活用することには、賛否両論がある。この夏休みも、宿題に生成AIを使った「コピペ」対策に、多くの教員が頭を悩ませているという。
そんななか、AIは、現代の子どもたちの大半が抱えている「ある問題」を解決するのに役立つ──と話すのは、立命館小学校教諭の正頭英和さんだ。
正頭さんといえば、「教育界のノーベル賞」と呼ばれる「グローバル・ティーチャー賞」で、日本人小学校教員として初めてトップ10に選出されたことで知られる。
ICT教育(パソコンやタブレット端末、インターネットなどのIT技術を活用した教育手法)がなかなか進まない日本において、正頭さんはオンラインゲーム「マインクラフト」を活用した画期的な英語教育にいち早く取り組んできた。
コロナ下ではリモート学習のしくみづくりに奔走し、現在はエデュテイメント・プロデューサーとしても広く活躍している。
新しい学びの形を最前線で追求し続けてきた正頭さんが肌で感じている、子どもたちにAIを使わせるメリットと、家庭でAIを取り入れるためのアドバイスを聞いた。
INDEX
  • 生成AIが変えた「学びの本質」
  • 8割の子は「やりたいことがない」
  • AIが「体験」を拡張するしくみ
  • 自由研究でAIを活用するコツ
  • 自由研究の「新しい意義」

生成AIが変えた「学びの本質」

──全国でもいち早くICT教育に取り組んでこられた正頭先生ですが、AIの教育活用のメリットをどのように考えていますか?
正頭 近年、子どもたちの多くが抱えている課題は「やりたいことがわからない」というものです。
結論から言うと、AIがこの課題を解決するカギになると僕は考えています。