2024/8/6

【髙藤直寿】柔道の金メダリストが語る「誤審問題」の本質

ノンフィクションライター
パリ五輪が「誤審」に揺れている。
7月26日に開幕したパリ五輪は、競技初日から審判の判定が物議を醸した。
柔道男子60キロ級に出場した永山竜樹選手が「誤審疑惑」によって準々決勝で敗退。敗者復活戦から勝ち上がった末に銅メダルを獲得したが、日本のスポーツファンの多くは納得できなかった。
Xでは「柔道の審判」がトレンド入りし、中には「買収されているのでは」といった憶測が飛び交った。インスタグラムでは、審判や相手選手のアカウントに非道中傷のコメントが溢れる事態にまで発展してしまった。
柔道競技の2日目以降も「微妙な判定」が下されるたびに、SNSでは「誤審」「買収」というキーワードが散見された。
その他、男子バスケなどでも勝敗に直結するシチュエーションで微妙なジャッジがあり、どの競技においても従来以上に審判の存在感の大きさを感じざるを得ない。
こうした現状をトップ選手はどう見るのか。パリ五輪における日本柔道の結果をどう捉えるべきか。
東京五輪の柔道男子60キロ級金メダリストで、現地から全試合を観戦した髙藤直寿さんに話を聞いた。
現地パリより、冷静な視点をお届けする。
INDEX
  • あの「誤審疑惑」への見解
  • 「不運」は人を成長させる
  • 「柔道」と「JUDO」のはなし
  • 日本の「お家芸」は復活するか

あの「誤審疑惑」への見解