東証、3営業日で約8000円下落 〝植田ショック〟歯止めかからず 円高加速も一因に
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1割以上も下落した日経平均株価に対し、アジア各国の主要な株価指数の下げ幅はせいぜい3-4%台で最も下がった台湾でも6%台です。このことから株安の一因は米経済の失速懸念でしょうが、残りについては日本固有の問題と思われ、やはりサプライズとなった利上げが引き金となった円高でしょう。もちろん160円がそもそも異常な円安ですから、その是正は寧ろ歓迎すべきことですし、利上げ自体に問題があるわけではありません。ただ、問題なのは長きにわたってマイナス圏に実質政策金利を放置する言わばビハインドザカーブだったにもかかわらず、事前の地均しにも乏しいまま、政府に背中を押されての利上げと映った点です。市場を無視した結果といっていいかも知れません。円安の是正はグローバル企業の業績に下押しとなりますが、言わばこれまでの下駄が外れる程度で企業業績が急降下していくわけでもないでしょう。加えて、円安の是正は輸入インフレの抑制を通じて実質賃金のプラス転を後押しし、消費を支える役割も十分に期待できます。私個人は日本株や日本経済の先行きに関し、悲観的な見通しを持っていませんが、とにかく日銀はいい加減にサプライズを最小限に抑えるコミュニケーション能力を身に着けるべきです。