2024/8/6

【データで読む】日本株「1カ月で1万円下落」の意味

NewsPicks 副編集長
日本株が「史上最大の下げ幅」を記録しました。

日経平均株価は8月5日、終値が3万1458円となり、先週金曜日(8月2日)の終値から4451円の下落(マイナス12.4%)となりました。

8月2日には2217円下げて、1987年のブラックマンデー以来2番目の下げ幅を記録したばかりでした。
日経平均株価は、わずか1カ月ほど前の7月11日に4万2224円の史上最高値を更新していました。

なぜ今回、1カ月弱の短期間で1万円以上も下がったのでしょうか。グラフを多用しながら解説します。
INDEX
  • 1️⃣ なぜいま?
  •  ● 日銀「タカ派ショック」
  •  ● 「円キャリー取引」の手仕舞い
  • 2️⃣ 歴史的下落【データ集】
  •  ● 下落幅で1位、率では...
  •  ● 上場メガベンチャーの明暗
  • 3️⃣ これからどうなる?
  •  ● 8月22日:ジャクソンホール
  •  ● 8月28日:NVIDIA決算

1️⃣ なぜいま?

 ● 日銀「タカ派ショック」

きっかけは、7月31日の日銀会合だった。
同日午後3時半、金融政策を決める会合後の記者会見に臨んだ植田和男総裁は、マーケットの予想以上に「タカ派(金融引き締めに積極的)」の姿勢を見せた。
以前の日銀は、景気を良くするために、日本国債の購入を強烈に続けてきた。この国債購入については、6月時点で「減額」を予告し、今回具体策を発表した。
「減額」までは、マーケットの予想通りだった。しかし、である。