【研究】名門企業も腐敗する。「20世紀最高の経営者」の過ち
- CEOの頭に居座る男
- 20世紀最高の「その後」
- GE腐敗の3つの原因
- 株主価値最大化は法律じゃない
- ビッグテックもわなにはまる
- 日本企業から学べること
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GEを世界最高の企業価値にした伝説の経営者「ジャック・ウェルチ」とは何だったのか。そんな問いがアメリカで広がっています。2度の墜落と品質問題に揺れるボーイングなどGEで経営を学んだ人々がCEOになった企業の経営が迷走しているためです。
著名経営者ジャック・ウェルチ氏への批判的な評伝『ジャック・ウェルチ「20世紀最高の経営者」の虚栄』の著者のデイヴィッド・ゲレス記者にお話をお伺いしました。
全てを否定するのが良いとは思いませんが、GEの崩壊やボーイングをみればどこかに誤りがあったのだと思います。ぜひご覧下さい。
大昔に『ウィニング』を日経で紹介したことがありますが、ウェルチの信念やマネジメントに学ぶことは多いと思います。
彼を継いだイメルトが悪いのかそもそも彼が悪かったのかはともかく、「人を削減しすぎ」「R&Dを削減しすぎ」というのは非常に無責任な指摘と思っています。そもそも適正なんて誰もわからないわけですし、どうすればよいのかも言っていない。「雇い続ける余裕があったのにもかかわらず」なんて最低の指摘。そういう時にこそ十分な手当てとともに売却・撤退できるのに(日本では「余裕のある時」の解雇は法律上認められていません)。
ただGEがファイナンス偏重になりものづくりの力が衰えたことは確かだと卒業生が指摘していました。(日本のモノづくりの信奉者である)カルプ新CEOの動きを見ていても一目瞭然です。
一時期、GEを崇拝していた1人です。航空機ジェットエンジンの戦略(航空機リース事業とエンジン製造事業でエアラインと航空機メーカーを挟み込む)やガスタービンの戦略(シェアを取りアフターサービスで永続的な利益を獲得する)、失敗に至りましたが当時の製造業としては革新的な発想と取組みで注目されたIndustrial Internetなど、こりゃ日本企業は勝てないなと思う事ばかりでした。
ただ変調がみられたのが2015年くらいだったでしょうか。PL利益とCFの乖離が激しくなってきた。少し疑問を呈し始めていたころ、金融部門の売却、CEOイメルトの退任、GE解体と大きく動きました。
GEはジャックウェルチに注目が集まりますし、記事のいうとおり、当時の経営が今を産んだのかもしれません。ただ、GEそのものはジャックウェルチ以前から続く長い歴史を紐解くことで「流れの中で“今”を見る」ことをしないと理解しにくい会社だと思います。
言い換えると「じゃ松下幸之助はどうなんですか?」という問いに近しい話。PanasonicはGEほどではないけれど、かつての輝きを失っている。結局のところ弟子だろうが何だろうが、本人とまったく同じ思いで同じことをできるわけではないし、「その時はそれが最善だった」という見方もできるでしょう。
過去に遡る意義はそこから何かを学ぶことであって単なる批判のためならば意味はない。
10年くらい前にGE歴代CEOごとの経営の変遷をNPでコメントしていたのですが、検索しても見当たりませんでした(削除されてしまったのでしょうか。自分の中でも傑作コメントだったのですが😢。もう思い出せません)。
残ってたものだけリンク貼ります。
GE金融部門の歴史についてコメント
https://newspicks.com/news/1512820/?ref=user_225356
IoTの源流:巨大企業GEはいかにインダストリアル・インターネットを立ち上げたか
https://newspicks.com/news/976082/?ref=user_225356
CEOはわずか9人。インフォグラフィックで見るGE137年の歴史
https://newspicks.com/news/1179385/?ref=user_225356
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