ハリス氏の対中政策、数少ないヒント探る
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注目のコメント
中国にとっては、ハリス氏とトランプ氏のいずれが処しにくいか、という観点から考えることも大事ですね。
中国はハリス氏が当選してほしいと期待しているかもしれません。
中国政府はハリス副大統領の立候補に関し、正式にコメントするのを控えましたが、国営メディアやソーシャルメディアでは、ハリス氏は大統領候補として中国に大きな脅威を与えない弱い存在だとの論調が目立っています。
■ 中国のハリス氏評価、「凡庸」で脅威にならず-政府は見解控える
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-22/SH1249DWLU6800
ハリス氏が大統領に就任した場合、外交安全保障政策はバイデン政権の方針を踏襲すると見られており、(いくらかのバイデン政権による対中圧力はあるも)、政治家としても実績が少なく国際経験も限られているハリス候補はあまり警戒する必要はないと踏んでいるかもしれません。
トランプ候補が再び大統領に就任した場合に中国が最も嫌がるのは、トランプがウクライナ・ロシア戦争を終結させ、対中シフトを強化することです。
かつて1970年代にニクソン・キッシンジャー外交がソ連を封じ込めるために、中国との国交正常化にかじを切ったこととは反対に、トランプ政権が成立すれば、中国への圧力を高めるべく、ロシアとの和解を図る可能性はあります。
実際に、中国の政府系シンクタンクは、以下のように分析しています。
● 次期米大統領が誰であれ「強硬な対中基調は続く」と分析。そのうえで、トランプ氏が再選すれば「対中政策はより強硬になり、予測の難しさや極端な圧力で2国間関係は更に緊張し、不確実になるだろう」と主張した。
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20240820/se1/00m/020/022000c
トランプ候補は、日本を含めた同盟国に対して経済的な取引を要求する意味で「アメリカ・ファースト」と言えますが、対中政策に関してはバイデン政権よりも強硬になる可能性があり、その点も留意しながら大統領選を注視していきたいですね。中国側はトランプが来てもハリスが来ても、程度や形態は変わっても「対中強硬」「封じ込め」は本質的に変わらない、一切の希望的観測は抱かない、という立場だと思います。仮にハリスになった場合、バイデンと異なるのは、習近平国家主席との「個人的関係」でしょうか。中国側としては、ハリスよりもバイデンのほうが話しやすかったと考えていると思います。
いろんなメディアなどを見ても変わらないのは、対中政策でしょうね。
バイデン大統領になったタイミングで融和にいくのかと思いきやかなりハードでしたから。
これからも大きくは変わらなさそう。