円相場1ドル=146円台 約4か月半ぶりの円高・ドル安水準
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前は160円で売っていたモノが、今は146円と1割引きのお買い得!
※モノ=ドルという通貨
と、茶化すのは一旦置いておいて…どれくらいの変化っぷりなのかを見てみる。
1995年からのデータ(7260日分)で見ると、1日で約3円の円高は、値幅では22位(上位0.3%)と結構な上位。騰落率2.05%は53位(上位0.7%)という水準。
また簡易的に8/2を7月末数値として、1か月での変化もみると、14.5円の円高および騰落率9.0%はいずれも2位。1位は1998年10月で18.9円・14.0%。
1998年は現在と一定似ていて、年前半にドル高が進み、140円を超えた春には介入もあったが、150円近くまで進んだ後に、円高転換。米国の利下げ、そして9月にLTCM(ノーベル賞学者らが起業したマクロヘッジファンド)が8月のロシアのデフォルトによって、実質破綻したことが背景(利下げもこれへの対応も含む)。
「止まらない円安」、1998年の例を振り返る(2022/4、マネックス:吉田恒の為替デイリー)
https://media.monex.co.jp/articles/-/19218
1998年の円高への急転換とは違う可能性(2022/11、マネックス:吉田恒の為替ウイークリー)
https://media.monex.co.jp/articles/-/20730
なお、1年前との比較では、以前5.6円の円安。
1年間で円高が進んだタイミングは1999年の夏~秋で20-30円の円高。上記のように1998年の夏前まで円安が進みすぎていたところから一気に転換した。ただ、6月末121.1円(1年前比19.9円円高)、8月末110.9円(同30.6円円高)、11月末102.5円(同21.0円円高)という具合で、円高自体は毎月4-5円くらい進みながら、比較対象となる前年も円高に転じていった背景で、1年前との比較での円高値幅は縮小に徐々に転じた。
ちなみにリーマンショックの差異は2008年12月末に1年前から23円円高の91.0円、あとは2016年に125円→100円前後に変化したタイミングが大きい。
年間で15-20%というのが騰落率としては極めて大きい水準となり、ピーク160円から130-135円まで1年間で円高が進めば、過去の大きな円高期とならぶ。