NYダウ 一時700ドル超の大幅値下がり 景気減速への懸念広がり
コメント
注目のコメント
少し前までは、景気指標が悪化すると利下げ期待から株価は上がっていました。しかし最近は、株価は下がります。景気指標の悪化の意味が、ソフトランディング=軽微な景気の減速、からハードランディング=深刻な景気後退へと変わり始めたからです。FRBも物価の沈静化だけを重視する姿勢から、失業率の悪化にも配慮する姿勢に変わりました。足元の株価の下落は、長期大幅下落の始まりなのか、健全な調整なのか、景気の行方で決まると思います。
きょうのNY株式市場、ダウ平均、ナスダックとも大幅安となっています。
本日の下げは調整でもなく、金利動向でもなく、景気の先行き不透明感が株式市場を押し下げました。
買い先行で始まったものの、次第に戻り売りが強まり、ダウ平均は一時700ドル超下落する場面も見られました。
本日から8月相場に入りましたが、この日発表のISM製造業景気指数が予想を下回り、8カ月ぶりの低水準となったことをきっかけに売りを強めました。
米新規失業保険申請件数が予想を上回り、ほぼ1年ぶりの水準に悪化し、労働市場の減速を示唆していたことも圧迫したました。
米国債市場では、利回りが急低下し、10年債は4%を割り込む展開が見られました。
米雇用統計を前に、米経済の先行き不透明感を示す指標が伝わったことで、リスク回避的な雰囲気が市場に広がったようです。
前日のFOMC後の会見でパウエルFRB議長は9月利下げの可能性に言及し、市場も敏感に反応し、短期金融市場では年内3回の利下げを織り込む動きが出ています。
エコノミストからは「今朝の経済データは景気後退とまではいかないまでも、悪化の方向に転がり続けている。FRBの利下げが今年中に3回行われ、10年債利回りも4%を割り込むかもしれないが、景気後退の風は強く吹く」との声も聞かれました。
大きく金利下げVIX大幅上昇して、FEAR寄り中立スタンスに。
リセッション入り織り込む動きとなっており、米雇用統計(特に失業率)で答え合わせすることになります。