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トランプ氏暗殺未遂の銃「AR15」 米国分断の象徴

The Wall Street Journal
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  • 塩崎 悠輝
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    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    ゴルゴ13がいつも使っているのが「M-16」ですが、これは「AR-15」と同じものです。
     アーマライト社としての製品名がAR-15、米軍内での呼称がM-16 です。
     M-16は、米軍の主力小銃であるだけではなく、「NATOスタンダード」であり、世界中の軍隊で最も使われている銃の1つです。
     自衛隊も使っているし、ウクライナ軍にも大量に供与されています。

    1960年代から米軍の主力なので、ベトナム戦争で米兵が持っていたのもだいたいこれです。
     M-16 は一面で米国の強さと影響力の大きさの象徴であり、少なくとも軍歴のある米国人にとっては相棒です。
     800万丁以上は生産されているので、何といっても安く、付属機器も豊富で入手が容易です。

    いうまでもなく、米国を分断しているのはAR-15 そのものではなく、キリスト教会や人種という価値観、そして経済格差です。
     それらを改めなければ分断も無くなりませんが、もはや新聞の社説で言及することすらできないのでしょう。
     米国の分断においてAR-15が大きな要因であるとすれば、それは、分断が対決にまで至った時に、一方がこれで武装するだろうということです。
     これで武装して蜂起するのは、ウォール街にいる人々ではないでしょう。ニューヨークのオフィス街にいる人々は、むしろやられる側でしょう。


  • 相良 祥之
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    地経学研究所 主任研究員

    Small Arms Surveyによればアメリカの市民が保有する銃の数の推計は約4億。軍や警察をのぞいて人口より銃の数が多いのは世界でもアメリカだけ。100人あたり120丁。https://www.smallarmssurvey.org/database/global-firearms-holdings


  • 小谷 賢
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    ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE, ロンドン大学) 客員研究員

    AR-15は1994年の連邦法によって一旦は販売禁止になったものの、2004年の法律の失効によってふたたび販売が可能となった。軍用銃からフルオート機能を取り除いただけなので殺傷能力は高く、ラスベガス、パークランド、サザーランド・スプリングス等の銃撃事件でも度々使用された。ただ今回被害者となったトランプ氏自身が取り締まる意図がないので、今後も同様の狙撃・乱射事件は再び米国内で起こるだろう。


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