【祭りの後】知名度ゼロから15万票。安野貴博が今、思うこと
- 高すぎた政治への参入障壁
- 逆に学びの多かった街頭演説
- 大反響の「参加型マニフェスト」
- 「意見を言えば、政策も変わる」
- 現状は「首長>国政」
- 世間が発見した妻のポテンシャル
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選挙は政策より知名度、その上で人柄や印象が大事だとこの選挙で改めて感じました。
安野氏だけが政策を網羅的に示してくれたと思います。Githubでマニフェストを集め、AIあんのが政策を語る、というデジタル時代の新たな政治の姿はもっと評価されて良いと思います。
15万票あれば、衆議院の小選挙区であれば当選できます。
もっとも、都知事選では東京都全体で15万票、だったので、比例区東京ブロックであれば30万票は必要です。
(2021年衆議院選挙では、れいわ新選組が東京ブロックで36万票で1名当選)
菅直人という人が、1970年代に三鷹駅の前などで自転車に旗竿をさして毎日演説している人でしたが、3度選挙に落ち続け、4度目についに当選しました。その時の得票数が15万票でした。
都知事選とはいえ、初回で15万票を得るというのは、十分な成果でしょう。
無所属や小政党でも選挙に当選することはできます。首長選挙ならなおさらです。
選挙は生身の人間をできるだけ多数相手にすることなので、地道な積み重ねがものをいいます。そのこととデジタルやオンラインの活用というのは、別に相反することではありません。
デジタルでもオンラインでもいいので、人とのコミュニケーションは必要です。
そして、ポスターを貼ってくれる人を1人1人と話して増やしていくことが必要です。
今回、もし当選しても、公約を実行することはまず無理だったでしょう。
それに必要なチームが足りないからです。
候補者の中でも最も具体的な政策を訴え続けた候補であったというのは、高く評価されるべきことです。その是非や実行可能性は措いておくにしても。
今回、明らかに準備不足だったとはいえ、短期間でそれなりのチームがつくれることを安野氏は示しました。
選挙を共に行い、政策を実行するチームをつくるための人を集められることは、政治家として決定的に重要な資質です。
安野氏は、その資質を示したのだから、地道に何年か多くの人とのコミュニケーションを重ねれば、政策の中身と実行力のある政治家になりえるのではないでしょうか。
選挙戦を終えた安野さんに、改めてインタビューしました。
やはりテクノロジーの力を借りることで有権者の意見をすぐ公約に反映することができた、というのはかなりの強みです。
一度掲げた公約や政策は変えてはならない、というのが政治の世界の暗黙の了解になっているところがあると思います。
もちろん、政策を遂行する段階でコロコロ内容を変えるのは問題だと思いますが、立候補の段階で有権者の意見を取り入れて臨機応変に政策を変えるのはむしろ良いことのように思います。
今回、安野さんは都知事の座を得ることはできませんでしたが、その「タブー」にも思われてきたアプローチ方法やテクノロジーの活用法はこれからの政治的に大きな影響をもたらしたと思います。
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