政府・日銀、12日に2.1兆円の円買い介入実施した可能性-2日連続
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岸田総理は5月、円安を注視すると発言しました。国の元首が為替相場に言及するのは御法度で、これを先進国で破ったのは近年で言えばトランプ元大統領に限られます。そのくらい今の政府にとって円安はインフレと実質賃金の目減りを招く支持率低下要因と映っているのでしょう。従って、政府はこの160円を防衛すべき水準と認識している可能性が高く、今後も160円前後ではかなりしつこく介入が行われる可能性が高いと考えられます。現在、米国の利下げ期待からドルそのものはそれほど強くありませんから、円買い介入はある程度の効果を発揮すると考えられます。とは言え、今月末の日銀会合で公表される国債買い入れの減額幅が少額にとどまれば、介入程度では止まらない円安に晒される危険性もあり、日銀が当面の鍵を握っています。
161円台から157円台に一気に動いた円があっと言う間に159円台まで半分押し戻され、「(介入による円高がこのまま)簡単に押し戻されてしまうようだと、~~投機的な要因だけで説明できないかなり深刻なものと捉えるべき」と書いた直後に再び157円台の急激な円高になりました。またやったな、と明らかに感じさせる動きではありました。 f(^^;
そのまま週末を迎えて暫く157円台が続き、その後158円台に戻ってまた157円台になり、一進一退して今は158円台です。円が本来の購買力を取り戻す様子は見えませんが、介入だったとすれば時間を買う上でそれなりに成功したように思います。
それにしても、米国の利下げムードが高まり日銀が国債の購入量を減らす(→長期金利の上昇要因)、ひょっとしたら政策金利も上げるかもしれない(→短期金利の上昇要因)と言う中で、円が購買力を極端に落とした状態がこれほどしつこく続くのは、尋常なことではありません。大したことではない、という人もいますけど、私は深刻に捉える必要があるように感じます (・・;ウーン