2024/7/26
【アーカイブ配信中】新時代の営業手法「インテントセールス」を体感する200分
NewsPicks ThinkVertical / Chief Editor
顧客起点のデータドリブン営業を加速させる「インテントセールス」。
企業のニーズをリアルタイムで掴み、最適なタイミングでの商談獲得を可能にする営業手法が、いま大企業から注目を集めている。
顧客の「いま、欲しい」がピンポイントで掴めるのはなぜなのか?
既存の営業組織への実装で、どのような可能性が実現するのか?
「インテントセールス」のリーディングカンパニーであるSales Markerや営業有識者、同手法を現場で活用している大企業の実践者を招き、解き明かすイベント開催。
新時代の営業手法として急速に注目を集める「インテントセールス」。
本イベントに先駆け、KEYNOTEに登壇するSales Marker代表取締役CEOの小笠原羽恭氏に、その概要と手法について聞いた――。
ニーズが顕在化するタイミングを捉える
──小笠原さんはSales Marker代表として「インテントセールス」を実現するソリューションを展開しています。あらためて、同手法の基本的な考え方を伺えますか。
小笠原 インテントセールスとは、「Web上での検索キーワードや閲覧履歴など、ユーザーが意図(インテント)を持って起こした行動データであるインテントデータを分析した上で営業活動を行う、新時代の営業手法」のことを指します。
例えば、ウェブサイトへの訪問や、特定のキーワードでの検索、ソーシャルメディアでの投稿といったオンラインでの行動履歴データを分析することで、ある企業が直面している課題やニーズ、検討中のソリューションを捉えることができます。
つまり、インテントデータによって、自社サービスの購買につながるインテントが発生している顧客をリアルタイムで検知することができます。
結果、見込み客においてニーズが高まっているタイミングをいち早くつかみ、最適なコミュニケーションが可能となる――これが「インテントセールス」です。
──インテントセールスの実践企業では、すでに商談数や成約率、売上などで目覚ましい成果が出ていると聞きます。いま、営業の現場で「インテントセールス」が有効となる背景について、どう捉えていますか。
小笠原 それについては、2つあると思っています。
1つ目は、経営の多角化と、それにともなう顧客ニーズの多様化です。
とくに大企業に言えることですが、いまや特定の業界で一つの事業を営んでいるという企業は少ないでしょう。例えばですが、大手コンビニが金融業を手がけるようになる、といった展開はあらゆるところで起きています。
裏を返せば、「こういう業界だから、このようなニーズがあるだろう」という絞り込みが難しくなっている状況があります。そこで、潜在顧客のニーズを行動ベースで捉え、かつ、アタックするという顧客起点での営業が必要となっています。
また、2つ目として、バイヤージャーニーの変化です。
現代のBtoBサービスの見込み客は、オンライン上のリサーチなどにより、十分に情報収集ができるため、「ベンダーの営業に話を聞いてから検討」するのではなく、「導入を検討するベンダーを選定してから」問い合わせを行います。つまり、営業が接点を持つ前にすでに購買有無を決定しているケースが多くなっています。
すると、従来型の自社サイトに呼び込むマーケティングや、イベントやセミナーなどの施策を通して接点のできた顧客にアプローチするセールスだけでは、他社に後れをとってしまいます。
そこで、自社との接点の有無にかかわらず、ニーズが顕在化するタイミングを捉える「インテントセールス」にご注目いただいているのではないかと。
「インテントセールス」の4つのポイント
──「インテントセールス」の具体的な手法を教えてもらえますか。
小笠原 大きく4つのポイントがあります。
最初のポイントは、企業のターゲティングです。WEB検索行動データをもとに、見込み客がバイヤージャーニーのどの段階にいるのかを見極め、適切にターゲティングをします。
2つ目は、部署や人物のターゲティングです。顧客インテントから読み取れる「課題」や「ニーズ」を軸に、購買の意思決定に関わる可能性が高い人物を選定します。
3つ目が、ニーズに合わせた訴求内容の作成です。インテントデータによって、ターゲットの課題や、求めている情報は把握できていますので、相手に寄り添った提案内容をつくることができます。
そして4つ目が、マルチチャネルアプローチです。相手に合わせた最適なチャネルとメッセージでアプローチを行うプロセスとなります。
さらにこの4つのポイントの先に、「マーケティングとセールスの連携」により、インテントセールスが事業を持続的かつ加速度的に成長させるビジネスモデルとなる「インテントホイール」という仕組みがあります。
具体的な考え方や成果事例については、イベントでお話できればと思います。
大企業と「インテントセールス」
──すでに大手企業でも導入が進んでいるとのことですが、大手ならではのポイントはありますか。
小笠原 ここでは大まかな例として挙げますが、大手のクライアントさまが抱えている課題で特徴的なことが2つあります。
1つ目は、たくさんの商材があり、それを売る営業担当の方の人数も多いことです。
規模にもよりますが、例えば数十という商材を、何千人という営業担当が売っています。すると、誰がどの企業に何を提案しているか、という状況がブラックボックス化してしまいがちです。
また、どの企業にどの商材を提案するべきかという判断が、担当の方の属人的な感覚に任せられていることが多く、タイミングや提案内容が的外れになってしまうケースも少なくありません。
ここにインテントデータを分析した上でのアプローチを導入することで、「初回商談でどの商材を当てるべきかが明確になり、効率的な営業ができるようになった」という大手企業さまの声をいただいています。
2つ目としては、大手企業ですと、次々と新しいサービスが立ち上がります。
従来であれば、新サービスの市場戦略を練るにあたり、属性ベースに基づいた売上予測を立てたり、時間をかけてヒアリングしたりして、仮説を立て、ターゲティングを行っていきますよね。
しかし、インテントデータを使えば、いままさにニーズのある企業がわかるのです。これを属性ベースのデータと掛け合わせることで、よりファクトに基づいた、最適なターゲット戦略を定めることができるようになります。
実際、ここに「インテントセールス」の価値を感じていただいている大企業の営業の方々も多いです。
より詳細な大企業の導入背景や導入後の効果に関しては、大企業のご担当者の方からイベントでお話いただくので、ぜひお申込みください。
デザイン:小谷玖実
編集:梅山景央