2024/7/9

【1500億円上場】宇宙企業の敏腕社長は陰のルールメイカーか

NewsPicks 記者
日本の宇宙スタートアップの大本命が先月5日、東証グロース市場に上場した。
​​​​宇宙を飛び交うゴミの除去や、人工衛星の寿命延長サービスを目指すアストロスケールだ。
初値は公募価格(850円)を51%上回る1281円で、この日の終値(1375円)ベースの時価総額は1554億円だった。
宇宙のゴミ(スペースデブリ、以下デブリ)とは、過去に打ち上げられて運用を終えた人工衛星、ロケットの残骸、それらが衝突して生まれた破片などのことだ。
アストロスケールは4月、世界で初めて、実証衛星が近距離で撮影したデブリの画像を公開した。
同社の技術はどこまで実証され、黒字化の見通しはあるのか。
NewsPicksは、代表取締役社長兼CEOの岡田光信氏に「軌道上サービス」と呼ばれるビジネスモデルの可能性について聞いた。
INDEX
  • 海外機関投資家ありき
  • 200億円の使い道
  • 黒字化の見通しは
  • まずは「ビルの前でたたずむ」
  • 飛行機に90泊
  • リスクを細分化

海外機関投資家ありき

──東証グロース市場への新規上場から1か月。状況の変化、心境の変化などはありますか。
いや、結論は何も変わらないです。
──何も変わらない。
事業面で、技術を進めていくことと、きちんとビジネスのパイプラインをつくっていくこと、世界の法規制づくりに貢献をしていくことをひたすらやっている。
楽になったかというと、むしろ余計忙しい。そういう意味では何も変わっていないです。