【ジェネリック解禁】「やせ薬」に新たなブーム到来
NewsPicks編集部
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ついに、「やせ薬」市場にジェネリックがやってきました。
「次」のサイエンスを紹介する『Next Big Thing』。
今回は「やせ薬の後発医薬品」についてです。
海外のセレブたちの間で話題となり、数も足りていないやせ薬。ジェネリックで低価格になると、流通量が増え、多くの人にいきわたることが予想されています。
ただ、一般化され、手に入りやすくなる反面、副作用や用法には注意が必要です。一昨年から米国、英国を中心に議論されていたGLP1Raの先発品メーカーによる独占市場問題についに終止符が打たれそうですね。
GLP1Raはその薬効成分だけでなく、注射器や薬を入れている容器に対しても特許が認められていたせいで、他の薬と比べても明らかに特許期限が長く、そのおかげでノボノルディスクを筆頭に寡占市場ができていました。
この状況は長時間作用型インスリン薬も同様で、これまで糖尿病患者の経済的負担は不必要に大きくなってました。この辺の事情は下記のアメリカ医師会誌に掲載された論文で議論されてます。一読の価値がありまるので是非。
https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/2808050翻訳記事なので原文に起因するのでしょうが、「やせ薬」という表現は避けた方が無難だと思います。あくまで肥満症(肥満に加えて生活習慣病などがあること)治療薬です。
結局、発信者側が「やせ薬」と表現すればするほど、適応外使用を助長してしまう恐れがあります。
ちなみにGLP-1製剤は処方された患者のうち3割程度が処方から2~3ヵ月以内に副作用で脱落するような薬です。