2024/7/3

【読書】一生使えて役に立つ「日本語の組み立て方」

NewsPicks編集部
NewsPicks編集部が、本の要約サイト「 フライヤー」とコラボし、話題の書籍の要約をお届けする連載「 10分読書」。
今回は『 〈新版〉日本語の作文技術』(朝日新聞出版)をお届けする。
ぜひ、日常のひとときで新たな知識を手に入れてほしい。(4262文字)
(写真:years / Gettyimages)
INDEX
  • 📝 作文は「技術」である
  • 🔀 修飾の順序
  • 🔧 助詞の使い方

📝 作文は「技術」である

本書の作文技術が対象にする文章は、 あくまでも実用的なものであって文学的なものは扱わないことを前提としたい
言葉の芸術としての文学は、作文技術的センスと全く異なる次元にあるものである。「事実的」あるいは「実用的」な文章のための作文技術の目的は、「 読む側にとってわかりやすい文章を書くこと」につきる。
著者の周囲にでさえ、著者には及ばぬような名文を書く人や、技術的に立派な文章を書く人がいる。そうした人をさしおいて、このような本を書くのは、むしろ著者は文章がヘタだからだという。
「名文」や「うまい文章」というのは一種の才能である。著者は就職して新聞記者になったが、名文を書く才能は自分にはないとあきらめた。
しかし、これまで努力してきて、文章をわかりやすくすることはできるようになった。これは才能ではなく技術の問題だ。
技術である以上、「わかりやすい文章」はだれにでも学習可能なはずだ。「技術」としての作文を、これから論じていこう。
(写真:Nuthawut Somsuk / Gettyimages)