もはや「同格ですらない」日本とシンガポール、物価高騰に見る「悲しき国力差」とは
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シンガポールにはホットマネーが入ります。香港からのマネーシフトは大きかったと考えられます。また為替が完全に米ドル連動です。この点、日本の場合、為替負けも呼んでしまいます。
あとは、あの狭い国土で、持続可能な発展が可能なのか?という疑問もあります。政治体制も、今は順回転していますが、逆回転の可能性もないわけではない。何もかもシンガポールが勝るわけではないです。日本語メディアではあまり取り上げられないけど、シンガポールと日本の経済格差を産んでいる要因として官僚の待遇差は結構重要だと思う。こちらの官僚の給与は投資銀行やローファームのトップレベルがベンチマークで、30代で億円単位の報酬もあり得る
1989年(平成元年)の一人当たりGDPは日本が世界第4位でシンガポールが28位です。1990年代に何度も出張で訪れましたが、当時、表通りは綺麗に整備されつつあるものの、一歩そこを離れると途上国の雰囲気がそこかしこに残っていました。
ところが2023年の一人当たりGDPは日本が34位に落ち、シンガポールは4位に上がっています。未だ発展途上と感じた平成元年当時のシンガポールより日本は下に落ち、当時の日本の高い地位をシンガポールが占めているのです。暫く訪れていませんが、2010年代半ばに行った時ですら、もう勝てないな、と感じたものでした。
この間、何事にも変化の早いシンガポールと遅々として変わらぬ日本の違いを目にする機会が多々ありました。かつて日本の遥か下に位置していた国が「もはや同格ですらない」ということを、残念ながら身に染みて感じる昨今です。一般国民から既存の企業や産業、そして官僚・政治家に至るまで、目の前にある小さな既得権益と安心を守ることに汲々としているのですから日本は変わりようがありません。こんなことを続けていると、シンガポール、韓国、台湾は言うに及ばず、やがてバンコク、クアラルンプールといった都市の住民にまで抜かれる日は遠くないかもしれません。
海外旅行もままならぬ昭和の時代に就職して一人当たりGDP世界第4位にまで上り詰め、米国民より豊かでアジアの中ではシンガポールを含め比肩するものなき時代を経験した化石のオジイの繰り言に過ぎませんけれど、タクシー業界、タクシー議連、国交省といった利権団体が結束してタクシーという古い社会インフラを守ることに固執して、デジタル技術を活かすSNSが安心安全を担保するカーシェアリングという新しい社会インフラを排斥する昨今の動きを目にすると、この国はもう駄目かもしれないと寂しい思いに囚われます (*_*)