2024/6/20

【初披露】クラシコム、ノルマなしでも連続成長の秘密

社員に目標も、ノルマも課さない──。
そんな中、IPO以来も業績を上げ続けている企業がある。
北欧雑貨などのECサイト「北欧、暮らしの道具店」を手がけるクラシコムだ。
2006年に不動産関連事業からスタートしたクラシコムは事業形態を変化させ、北欧のヴィンテージ食器や雑貨を取り扱う会社へと変わり、ECサイトの開発や動画制作・配信などメディアとしても事業を拡大してきた。
このように業績好調なクラシコムは冒頭で説明した通り、社員一人ひとりに目標もノルマもない。
日々、変化する顧客のニーズを捉えながら売り上げ・利益を上げ続け、投資家の期待に応えながらも、従業員の満足度を高める経営を目指す。
その、両立の秘訣について同社代表取締役社長の青木耕平さんに聞いた。
INDEX
  • 普通にやれば予測は外さない
  • ノルマ目的の商品は売れない
  • 余力と道具を提供する
  • 観察、分析、解釈、考察、予測
  • マネージャーは慌てない
  • 「暇」と「余力」の違い

普通にやれば予測は外さない

──クラシコムでは社員に売り上げノルマなど、数値目標を社員に課さないと聞きました。なのに、業績は右肩上がりです、なぜ、そんなことができるのでしょうか。
まず考えるべきは、数値目標が何かということです。
僕らは上場企業なので当然、業績を予想する責任があります。
その予想も、適当でいいわけではない(笑)。投資家向けだけではなく、サプライヤーに対しても、例えば今期はこのくらい発注しますといった見込みを伝えることが大切です。それも、蓋然性のある(そうなる確率が高い)必要があります。