(ブルームバーグ): 米アップルは、顧客が分割払いで商品を購入できる後払い決済サービス「ペイ・レイター」を終了する。自前で提供する金融サービスを増やす取り組みからの後退を示すものだ。

同社は17日、最大1000ドル(約15万8000円)の購入代金について4回の分割払いができるアップルのペイ・レイター向けローンを提供しないと発表した。これに先立ち、アファーム・ホールディングスやシティグループなど第三者が提供するサービスが、iPhone向け次期基本ソフト(OS)「iOS 18」に組み込まれると発表していた。

広報担当者は発表資料で「年内に全世界のユーザーはアップルペイで決済する際に金融機関だけでなくクレジットカードやデビットカードを通じて提供される分割ローンを利用できるようになる」と表明。「この新しいグローバルな分割払いローン導入に伴い、米国でアップルのペイ・レイターの提供は今後行わない」とした。

アップルは昨年、米国で自社プラットフォームを使った自前のペイ・レイターサービスを開始。アップルとして初めて、新しい子会社を通じて顧客にローンを提供した。だがこうした手続きへの対応でゴールドマン・サックス・グループとマスターカードから引き続き支援を受けた。

アップル、後払いサービスを米国で開始-約13万円まで借り入れ可能

iOS 18で展開するこの新サービスは、アップルペイのプラットフォームを通じて全世界で利用できる。また、ローンを抱えるユーザーは引き続きアプリ「ウォレット」内でローンを管理できるという。

ペイ・レイター終了については米メディア「9to5Mac」が先に報じていた。

原題:Apple Shutting Down Pay Later, Its Affirm Rival, After One Year(抜粋)

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