新興企業サカナAIが大型増資へ 創業1年、200億円調達
コメント
注目のコメント
なぜSakana(魚)なのか、知っている人も多いと思うが一応説明する。
そもそもSakana AIは、2023年に東京で設立された人工知能(AI)のスタートアップ企業である。元GoogleのAI研究者であるデイビッド・ハ氏とライオン・ジョーンズ氏が共同創業者として率いている。
社名の「Sakana(魚)」は、自然の原則に基づいた集合知を象徴しており、生物の模倣(biomimicry)をAI開発に落とし込もうとする企業哲学やビジョンを反映している。大規模言語モデルなどの生成AI開発に取り組んでいるが、0から巨大なモデルを作るのではなく、既存のオープンソースモデルを組み合わせて優れた新モデルを生み出す「進化的モデルマージ」という独自の手法をすでに開発している。
2024年4月には、進化的モデルマージを使った画像生成AI「EvoSDXL-JP」を公開。従来モデルの約10倍の速度で画像生成が可能となっている。2024年1月には日米の企業などから約45億円の資金調達を実施。日本ではNTT、KDDI、ソニーが出資している。
つまり、GoogleやOpenAIとは戦い方も思想も大きく異なるのである。
これほど短期間で大規模な資金調達行えるのは異常だが、それだけの開発力に期待がかかっている証拠だろう。Sakana.aiの特徴は、LLMの開発にフォーカスしながらも、大規模な基盤モデルで他社を凌ぐことを目的とせず、違った視点からテクノロジー開発に取り組んでいるところです。つい2日前に発表された研究結果では、LLMを使ったLLMの最適化の技術、その前は既存モデルを組み合わせてさらにいい精度のモデルを作る研究など、ユニークながらインパクトのある論文を発表しています。
オープンドメインでの研究に注力しており、ビジネス化はまだ明確にはなっていません。数日前にライオンジョーンンズと話した時にも「辛抱強い投資家を選んでいる」と言っていましたが、なんだかんだしたたかに計画しているのかもしれません。いずれにしてもSakana.AIのメンバーはこの分野で日本では間違いなく最高レベルの人材で、今後が楽しみでなりません。何を目指しているか気になります。
当初はMixure of expert というキーワードが目を引きました。その先に何を見ているのでしょうか?