国連安保理、ガザ新停戦案を支持する決議採択
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これはバイデン政権案というべき、バイデン大統領肝いりの案です。
5月31日以来、バイデン大統領が「イスラエルが提案してきた」と称して、進めようとしている案です。
人質が全員解放されたら恒久的に停戦する、というシンプルなことしか書かれていません。
ただ、この案は「イスラエルが受け入れた新たな停戦案」と呼ばれていますが、ネタニヤフ政権でも少なくとも宗教政党・民族主義政党は反対していて、ネタニヤフ首相も受け入れているとはいいがたいです。
安全保障理事会15か国中、14か国は賛成、ロシアだけが棄権でしたが、ロシアが棄権した理由は、「これだけのシンプルな内容でうまくいくとは考えられない」というものです。
たとえば、「恒久的な停戦」をした後に、再びハマースがイスラエル人の人質を取った場合、イスラエル軍は動くでしょうし、停戦は破綻するでしょう。
ハマースは戦力の回復を待ってから、復讐を呼号して攻撃に出る、と考える方が自然です。
そういうことを防ぐために、米国は何か追加の秘密条項をイスラエル政府と約束しているのだろう、というのがロシア代表の指摘です。そうでなければ、これだけで恒久的な停戦など続くわけがない、という発想です。
そのため、この案に賛成するわけにはいかない、というのがロシアの主張です。3月に同じような国連決議を米国は棄権によって葬ったのに、今回の米国案も大して変わらない。表向き変わるとことがないのであれば、裏でイスラエルと何らかの取引があったのではないかと邪推されても仕方がない。ただイスラエルがそれを受け入れるかどうかは別問題だ。