2024/6/5

【告白】ノーベル賞学者だって、「起業」でつまずく

NewsPicks編集部 記者
さんざん煮え湯を飲まされたから、今度こそ自分がやりたいようにできる会社を作りたい──。
2023年にノーベル生理学・医学賞を受賞したカタリン・カリコ博士。新型コロナウイルスのmRNAワクチンは、彼女の発見なしには実現しなかった。
そのカリコ氏が今年、mRNA医薬の新しい会社を立ち上げたという。
実は、カリコ氏の起業は今回で2度目だ。最初の会社のコンセプトは、mRNAを使ってさまざまな病気を治す薬やワクチンを作るというもの。
発想としては、コロナワクチンで一躍有名となったバイオ企業、モデルナと同じだ。しかも創業は、モデルナの4年前だった。
だが、カリコ氏はその会社を、わずか数年で畳んでいる。
mRNAのポテンシャルを誰よりも理解していたカリコ氏の会社が、「モデルナ」になれなかったのはなぜか。
NewsPicksはカリコ氏に単独インタビューを実施。
これまでの経験から学んだ教訓を、赤裸々に語ってもらった。
INDEX
  • 譲ってはいけない「2つのポイント」
  • 「カネ」を集められなかった理由
  • 「特許」という罠
  • 起業に「失敗」した3つの理由
  • 「若く実績がない」の乗り越え方