2024/6/7

【解剖】工具のアマゾン、MonotaROの必勝戦略3つのポイント

NewsPicks ジャーナリスト
MonotaRO(モノタロウ)をご存じだろうか。
工具のアマゾンとも呼ばれ、時価総額は一時1兆円を超え、楽天を超えたこともあった。
創業者はリクシルの現CEO、瀬戸欣哉氏。瀬戸氏から社長を継いだ鈴木雅哉氏も、この12年で売上高を11.4倍、営業利益を15.6倍に伸ばした。
近年は成長が鈍化するスタートアップが少なくない中で、かれこれ20年にわたって高い成長率を維持している。
成長著しい新興企業といえば、革新的な製品やビジネスが着目される。しかしながら、
📌どんなに優れたビジネスモデルであっても、いずれライバルにキャッチアップされる
📌組織が肥大化して「大企業病」化する
📌カリスマ創業者が去った後に勢いを失う
このような成長の壁が立ちはだかっている。
20年にもわたって高度成長を維持し続けるモノタロウには、独自の経営方針や哲学、そして組織風土などの経営基盤があるのではないか。
CEOの鈴木会長に、モノタロウ経営の真髄を聞いた。
*明日は田村咲耶新社長へのインタビューを動画コンテンツ「デューデリだん!」で配信します
INDEX
  • 20%成長のキセキ
  • トップより「ボトム」の成長
  • 3年ごとに「アンラーニング」
  • 他者への敬意
  • 社長、全員の日記を読む
  • 社長は全力で走る40代

20%成長のキセキ

前半は「持続的」かつ「急成長」を実現する3つの数値「20%」、「3割」、「3年」に迫る。
──2006年の上場時に90億円の売上高が、2015年度に500億円、2018年度に1000億円、直近の2023年度(12月期)に2500億円になりました。
創業者の瀬戸さんが創業(2000年)当初に作った事業計画書が、今も私の机に置かれています。
「売上高2000億円を目指す」と書かれています。今、その通りになっています。