米供与の兵器でロシア領内攻撃、バイデン氏が容認 ハリコフ国境限定
AI要約
- 1バイデン米大統領はウクライナに対し、米国が供与した兵器でロシア国内を攻撃することを一部容認したことが分かった
- 2バイデン氏はこれまで米国の兵器を使ったロシア領への攻撃を認めない姿勢を崩しておらず、方針転換となる
- 3同当局者によると、大統領は最近、ウクライナがハリコフ地域で米国が供与した兵器を反撃目的で使用可能にするよう指示した
コメント
注目のコメント
現在、イタリアとベルギーを除くほとんどのNATO諸国は、自国が供与した武器によってロシア領内に攻撃を加えることを認めています。
こうした中で米国は(現状で)一番最後に攻撃容認に傾いたのですが、「あくまでもハルキウ防衛限定・尚且つ長射程のATACMS使用はダメで射程80kmのHIMARSまで」という厳しい条件をつけました。
他にも条件をつけている国としてはドイツとスウェーデンが「国際法の枠内で」というよくわからないことを言っていますが、要するにこれは「民間人とかに無差別に使うんじゃないぞ」という意味であって、事実上はターゲティングに口を出すものではありません(ただしドイツはそもそも長射程攻撃兵器を出すのを渋り続けているので、それ以前の問題という話ではあります)。
こうしてみると米国の「容認」は他の国と比べても格段に狭く・厳しい。ロシアとのエスカレーションをそれだけ恐れているということなのでしょうが、では米国自身はこの戦争の出口戦略をちゃんと考えてこういう制約を課しているのかどうかは気になるところです。
それなしに軍事援助を出したり渋ったり、やたらに厳しい制限をつけたりでは、戦争はただ長引くだけになってしまうでしょう。米国としてロシアの核エスカレーションを断固阻止するという姿勢を見せつつ、決定的な援助を行わないと、中途半端になってしまうと懸念します。トランプ有罪なんてどうでも良くて、こちらの方が大きく報じられないところにNewsPicsの限界を見るね。ニュース配信は知識、知能、そしてセンスですよ。
これはターニングポイントになり得る事象です。「核の応酬、NATOとして受けて立つが、やる気はあるの?ウラジーミル。北欧もこちらの見方につくよ、ウラジーミル」と言えば良いんですよ。出来ないから。これはロシア・ウクライナ戦争に於いて大きな転換点になる可能性がある判断なんじゃないかな。
NATOとしても、これ以上ロシアに舐められちゃいけないという判断だと思うけど、ロシア側の立場に立てば、宣戦布告とも捉えかねない。
その意味で、大きなリスクを孕んだ決断だと思う。