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2019年6月9日 公開

【人類の危機】ガンより恐ろしい「薬剤耐性菌」の脅威

ペニシリンを発見した細菌学者アレクサンダー・フレミングは、ノーベル賞の受賞スピーチでこう述べた。「気をつけろ。細菌を根絶やしにしようとすれば、いつか人類は返り討ちにあうだろう」
イギリス政府が発表した「最悪のシナリオ」によると、2050年までに、感染症による死亡者数はガンの死亡者数を上回るという。抗菌薬の登場から80年、人類はふたたび「細菌」の脅威にさらされているのだ。
温暖化にも匹敵する「全人類共通の危機」といわれる「薬剤耐性菌」の問題をわかりやすく解説した、ニューヨーク・タイムズのショートドキュメンタリー。
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薬剤耐性菌の成り立ちをわかりやすくまとめられています。抗菌薬と薬剤耐性の歴史について短時間で学ぶことができるので、一見の価値ありです。

薬剤耐性菌の感染による死者は2050年までに世界中で年間1000万人に達すると試算され、約800万人が命を落とすがんを超えると推測されています。

農作物、食用動物、人類への安易な抗菌薬の処方は耐性菌をあっという間に増加させました。細菌はそれほど賢い生き物で、人が新しい抗菌薬を開発しては、その耐性菌が現れるといういたちごっこです。

様々な感染症が克服されてきた昨今、人の寿命は20年も30年も延長し、人の死因は感染症から加齢の影響が大きな病気、がんに移行しました。がん患者が増え、薬剤開発もまたお金になる病気、がんに移行しました。現在は抗がん剤開発の最盛期で、キムリアという単価3000万円の薬剤まで登場しています。

一方で、克服されてきた感染症に対する抗菌薬は価格が下がり、製薬会社は新規薬剤の開発のほとんどを中止しました。現在新たな抗菌薬の開発は抗がん剤のそれと比べると皆無と言っていい状況です。

安易な抗菌薬の使用と新規薬剤開発の停止は、間違いなく近い将来の感染症の増加を予兆しています。感染症は年齢に関係なく人を死に導くため、人類の寿命はまた低下する方向に進む可能性もあります。風邪に不要の抗菌薬を平気で使う日本の習慣もまた、これに大きく役立っています。

抗菌薬は必要な時に限定して適材適所で用いるというantimicrobial stewardshipという考え方、そして過剰ながん治療への投資を抑制し感染症にもスポットライトを当て続けるような、全体を俯瞰したバランス感覚のある経済的政策誘導が必要とされていると考えます。

最後に、翻訳をされた記者の方に。医学の世界にカタカナの「ガン」という言葉はなく、ひらがなの「がん」と漢字の「癌」はそれぞれ別の意味で定義をされています。悪性腫瘍全体を指す場合、ひらがなの「がん」を用いるのが適切だと思います。
この問題はあなたのためではありません。皆さんの子供、孫のための課題です。

薬剤耐性菌問題はG7でも話し合われるような世界的な問題です。ワンヘルスと言って、あらゆる抗菌薬を用いる領域が耐性菌問題に取り組むべきだという考え方を動画では伝えています。

感染症の学問が日本に根付いて30年程度で、未だに正しく抗菌薬を扱える医師は多くありません。多くの開業医が医療を学んだ時に感染症はまだ学問として成り立っておらず、無駄な抗菌薬使用は日本全国で一般的に行われています。最近の研修医の方が正しい知識を持っています。

「耐性菌を作るのは簡単だ、抗菌薬を使えば良い」研修医の時に聞いた言葉です。

抗菌薬を使えば使うほど耐性菌が生まれるのは間違いありません。感染症の医師が行なっていることは耐性菌を産まずにいかに治療を行うかということです。

実は殆どの感染症の治療は非常に簡単です。ほとんどの細菌に効く薬を使えば大抵効きます。日本で敗血症で入院する患者の実に8〜9割がそう言った薬を使っていました。

また、クラビットという薬は飲み薬にもかかわらず点滴のような効果が得られ、しかもほとんどの菌に効くという最強の薬ですが、使われ過ぎて尿路感染症の原因となる大腸菌に対しては実に3〜4割程度は耐性を持つようになりました。

私は無駄な抗菌薬投与によって命の危険に晒された患者も経験しています。

私も一般市民向けに耐性菌の危機についてレクチャーをましたが、国民一人一人が抗菌薬の必要な状況を理解し、医師に必要性を同レベルのことが必要な時代です。
抗菌薬について考えさせられるビデオレポートです。人間の体には40兆個の細胞がありますが、人体にはこれ以上のバクテリアが住んでいる。

病気や怪我の治療薬に抗菌薬を使うのはいい。でも、世界で投与される3割は不要。抗菌薬の投与で、耐性を持ったバクテリアが登場し、それが強いパワーを持つ。

人だけでなく、動物にも抗菌剤を投与している。これが植物にも連鎖する。世界中は医療関係や薬業界の強欲な資本主義に満ち満ちている。

2050年、もう1世代先には、ガンよりも耐性の強いバクテリアでの死亡がトップになる。今必要なのは、薬を習慣のように飲むことより、不要な時は飲まないこと。

結局、人間や動植物の自然治癒力に任せなさい、ということ。
悪いのは不要な抗菌薬を処方してしまう医師ですし、そんな診療に対して現役世代の貢納金(=社会保険料)をアッサリと支払ってしまう支払基金の方々でしょう。

以下、御参照
https://newspicks.com/news/3450140/

>Misumi Tさんへ
プラスミドという細菌から細菌への遺伝子の運び屋で、耐性を獲得する遺伝子や、病原性を高める遺伝子が運び込まれますが、両方同時に細菌に運び込まれる事は自然の世界では無いようです。

ですから、現在のところは、耐性を獲得した時に、病原性が高まる事は起きないだろうと考えてます。

この場合の"病原性"は以下を御参照下さい。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/病原性因子
ビデオの最後でも言及されていますが、
2050にはガンが悪化して亡くなるよりも
薬剤耐性菌により治療薬を投与しても治らずに亡くなる
人数が増えるとされています。

抗菌薬(かつては抗生物質と言われていましたが)は
菌に対して淘汰圧をかけることを意味しており、
それは進化を急激に早めることになります。

つまり、これまで水を飲まないといけなかった
人間全員に断水を強いたら水を必要としない人間が
出てきて、水問題が解決するというダイナミックな
進化が毎日のように世界中でおきてるということです。

ビデオをみても解決策は既得権益に大きなダメージを
伴うことがわかるため、WHOの危機意識が
如何に国家レベルに落とし込むかが勝負の分かれ目になりそうです。
耐性菌は、気になってました。みんなあまり語らないけど、大きな問題ではないかと。
再確認させてくれる良記事ありがとうございます。
がんより怖いとは(汗)  あと2050年の交通事故も大きな社会課題ですね

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